二兎を追う選手は三兎をも得る


みなさんご存知の通りのことわざです。


二兎を追う者は一兎をも得ず。


同時に違った二つの事をしようとすれば、結局どちらも成功しないというたとえ。西洋のことわざ。

出典:https://kotobank.jp/


ある場面ではそうかもしれません。そして、ある視点ではそうかもしれません。ただ、それ自体が正解と決めつけることや、それ以外の選択肢を持たないことはナンセンスです。


パサーなのかドリブラーなのか

ある選手の話です。彼はもともとドリブラーでした。小学校レベルでは誰にも止めることのできない自信過剰のドリブラーでしたが、実際に彼を止めることのできる選手がなかなか現れなかったのです。


しかし、中学1年生の時にトレセンのカリスマと呼ばれていたコーチが、彼に一言アドバイスをしたのです。


足元には強いパスを、スペースには柔らかいパスを


その言葉を指導されてから、彼はパスを優先的に意識するようになりました。


自分で局面を突破する力と、味方をうまく使って局面を突破してもらう力を知って、彼は後者の魅力を初めて感じ、今後のサッカー人生でパサーを選択したようです。


そこからの彼は、ドリブラーとしての勝負勘、積極性、間合いも含め、全て元々持っていたスキルを投げ捨ててしまうことになりました。


結局、自分の力で突破する力を失ってしまい、自分が持っていたドリブラーとしての自信を取り戻すことはできませんでした。


得点王なのかアシスト王なのか

ある時、彼は大事な試合の大事な場面で、劇的なゴールを決めることができました。


これまで彼は、自分でゴールをするよりも、うまく周りの選手を使ってゴールをアシストする役目に徹していました。


しかし、ゴールの喜びや高揚感を一度覚えると、彼はゴールを決めたい、チームを自分の力で勝たせたい気持ちが非常に強くなり、本来のMFからゴールに近くてゴールをする可能性が最も高いFWへとポジション変更をしたのです。


すると、そこそこ自分の能力で点を取ることは出来たのですが、これまでほどにチームの得点は高くなく、得点を生み出すためのパスを供給する回数が圧倒的に減ってしまったのです。


要するに、結果的にクラブの得点力は下がることとなり、チームが勝てない状況になってしまったのです。


二兎を追う者は一兎をも得ず

ある視点で言うと、やはり二兎を追う者は一兎をも得ずと言う視点です。


どんな場面でも、そのことわざ通りの結果になることもあるでしょう。


一方で、二兎を追う者は三兎をも得ている人がいるのも事実です。


むしろ、その決断をしなければ三兎を得ることは出来ません。


一兎だけを追うのであれば、結果的に一兎のみ得ることが出来るのであって、偶然に二兎を得れたとしても、三兎を得る確率は劇的に減るのです。


あなたが自分の目指すべきプレースタイルが、ドリブラーなのかパサーなのか知りませんが、両方を追ってみても良いのではないでしょうか。


両方とも中途半端になったと言う結果は、結局のところは自分の能力で満たせなかった部分が明確になっただけであって、実は三兎を得るチャンスと捉えることができるのです。


何が自分に足りなかったのか、何をして自分で二兎または三兎を得るための術を身につけるのか。


それは二兎を追わなければ分からないかもしれません。二兎を追ってこそ初めて見える世界もあるのです。


ドリブルもできてパスもできて、得点王でアシスト王で、そんなプレーができる選手が育つことに異議を唱える人はいないでしょう。

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