8月の下旬は、クラブの告知を毎日読んでいます。選出のお知らせが一斉に並ぶ時期で、クラブが違っても書式まで似ている。読み比べているうちに、名前より先に数字のほうを見るようになりました。第何回の大会か、年間に何回あるのか、対象は何名か。そこに、その年代がどれだけの年月をかけて積まれてきたかが出る。
リマで行われている南米の20歳以下のビーチサッカーの大会で、サンティアゴ・アルサテ率いるコロンビアが準決勝を戦い、パラグアイに1-6で敗れています。8月30日にはエスタディオ・プラヤ・アグア・ドゥルセで、同じパラグアイと3位決定戦。コロンビアはケビン・アンヘルがゴールを守り、アイン・ウリエレス、ブライアン・ゴメス、クリスティアン・タフール、ルイス・ゴンサレスという並びで臨みました([fcf.com.co](https://fcf.com.co/2026/08/29/colombia-disputa-su-partido-por-las-semifinales-del-conmebol-sub20-de-futbol-playa/))。20歳以下の代表があり、大陸の大会があり、準決勝と3位決定戦がある。ビーチサッカーという種目に、11人制と同じ形の年間日程が乗っている。
回数を並べると、年代ごとの差がそのまま出る
日本の男子の11人制に戻って、大会の回数だけを並べてみる。JFA第50回全日本U-12サッカー大会は都道府県大会が10月から11月末、全国大会が12月26日から29日、鹿児島市。第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)は8月14日開幕で、8月24日の決勝は横浜F・マリノスジュニアユースが川崎フロンターレU-15生田を延長の末に4-3で下しています。その間にあるU-13は、長野県で言えば第13回のU-13リーグ。8月29日が第12節で、次の第13節は9月22日。3週間以上あく。
50回、41回、13回。同じ男子の同じ地域で育つ子どもでも、11歳のときと12歳のときと14歳のときで、乗っている日程の歴史がまるで違う。U-12にはYKKが46年、花王が21年、日清オイリオグループが20年と協賛を続ける全国大会があり、U-15には夏の10日あまりに詰め込まれた全国大会がある。8人制から11人制に上がる13歳は、県ごとのリーグ運営に委ねられたまま13年目。育たないのではなく、まだ数え始めて13年ということ。
女子は同じ形を別建てで持ち、回数がずれている
女子はもっとはっきり出る。JFA第30回全日本U-18女子サッカー選手権大会の山口県予選は、主催が山口県サッカー協会、主管が同協会の女子委員会。実務が男子とは別の部署に置かれている。茨城の告知は「第22回茨城県U-15女子サッカー選手権大会 兼 第31回関東女子ユース(U-15)サッカー選手権大会 茨城県予選」で、県が22回、関東が31回。9回分ずれている。地域の大会が先に立ち上がって、県単位の予選が後から整えられた順序が、そのまま回数の差になって残っている。
その手前もある。群馬県サッカー協会は2026年度から女子サッカー普及・育成プロジェクトを始めて、9月19日にフットステージ新前橋でU-12女子スキルアップ練習会を開く。福岡県サッカー協会は女子トレセンのU13・U14・U15・U17の年間計画と参加承諾書兼同意書を置き、6月には九州トレセンマッチ女子U13・U14へ選手を送っている。選抜としての年間計画はU-13から、その下は普及としての練習会から。段が二層に分かれている。
海外へ出る話も同じ。JFAとアディダスのDREAM ROADは2023年度から男子で年に4回、5回とまわってきて、行き先もレアル・ソシエダ、バイエルン・ミュンヘン、リバープレート、アヤックスと広い。女子が入ったのは2025年度で、バイエルン・ミュンヘン女子へ8月15日から30日まで4名。2026年度もU-17日本女子代表の4名。年に1回、4名。「日本の女子育成は海外経験が足りない」と言う前に、この本数の差が先にある。足りないのは選手ではなく、用意されている日数のほう。
数えたうえで、増えたところを見る
JFAの選手育成のページを開くと、ナショナルトレセンU-12、U-14、U-15、女子U-14、ガールズ・エイトU-12トレセンプログラム、U-15タウンクラブ・中体連トレーニングキャンプ、U-16トレセンキャンプと並んでいて、特別指定もJリーグ向け、なでしこリーグ向け、Fリーグ向けが別々に置かれている。年代と性別と種別の数だけ、同じ形の選考と合宿が複製されている。だから「選ばれた」というニュースを読むときは、まずどの列の話かを確かめないと話が合わなくなる。
そして2026/27シーズン、U-21 Jリーグが東西のリーグラウンドで動き出しました。川崎フロンターレは麻生グラウンドで、開門はキックオフの1時間20分前、席はすべて自由席、照明塔と防球ネットでピッチが見えづらい場合があると断っている。特別指定選手にも出場資格がある。18歳から21歳という、これまで回数を数える対象すら無かった期間に、第1節という数字が付いた。ここから毎年一つずつ増えていく。
海外の20歳以下の大会を見て、選手の質を比べても何も出てこない。比べられるのは、その国がその年代・その性別・その種目に、年間で何日を用意しているかのほう。だから、種目や性別の成熟度を語る前に、大会が第何回で年間に何節あるのかを先に数え、その数字が翌年いくつ増えたかを追っていきたい。
出典: fcf.com.co(2026-08-29)

