20歳以下の砂の大陸選手権があるという話から、日本の育成年代の梯子の数を数え直す

夏に地方クラブの告知を順番に読んでいく作業を続けていると、同じ形の紙が全国から並んで出てくることに気づきます。選抜に選ばれました、遠征に行きます、2種登録しました。書式まで似ている。それ自体は制度が行き渡っている証拠で、悪いことではない。ただ、並べ終わったあとに残る感覚がある。日本の子どもがのぼれる梯子は、思っているより本数が少ないのではないかと。

8月30日、ペルー・リマのプラヤ・アグアドゥルセで CONMEBOL Sub20 フットボール・プラヤ(20歳以下のビーチサッカー)の決勝が行われ、パラグアイがブラジルを5-0で下して連覇しました。準決勝はパラグアイが6-1でコロンビアに、ブラジルが延長の末5-4でベネズエラに勝っている。7位決定戦(エクアドル 5-2 ペルー)、9位決定戦(アルゼンチン 5-2 ウルグアイ)まで順位戦が組まれ、有料のチケットが売られている。([CONMEBOL](https://www.conmebol.com/noticias/la-gran-final-paraguay-y-brasil-definen-al-campeon/))

目を引いたのは砂の上でやっていることではなく、10チームが集まって順位を最下位まで決める大陸選手権が、20歳以下という年代に対して用意されているという点でした。11人制の Sub20 とは別に、もう一本の梯子が国の代表として立っている。

日本の梯子は、11人制の一本に集約されている

日本の育成年代の「選ばれる場」を並べると、その厚みはよく分かる。JFAの側にナショナルトレセンU-12、U-14、U-15、ナショナルトレセン女子U-14、JFAガールズ・エイトU-12、JFA U-15タウンクラブ・中体連トレーニングキャンプ、JFA U-16トレセンキャンプ。日本クラブユースサッカー連盟の側にメニコンカップの東西対抗戦。Jリーグの側にU-15 Jリーグ選抜の海外遠征。8月の終わりに各クラブから似た告知が一斉に出るのは、この三系統が同じ時期に選考結果を出すからで、どの系統で名前が載ったかによって行き先が国内キャンプなのか対抗戦なのか海外遠征なのかまで変わる。

大会のほうも同じ。全日本U-12は第50回、クラブユース選手権U-15は第41回、高校生は県の春季大会・総体・新人戦・選手権という四本立てで一年が組まれる。2026/27シーズンからはU-21 Jリーグが東西のリーグラウンドで始まり、川崎フロンターレは麻生グラウンドを会場にして、全席自由席・鳴り物なしという条件で観客を入れています。18歳から21歳という空白に公式戦の場所が一つ増えた。

これだけ並んでいて、それでも本数が少ないと感じるのはなぜか。全部が同じ一本の梯子の段だからではないかと。8人制から11人制へ、県から地域へ、地域から全国へ、そしてトップチームへ。段の間隔は細かく刻まれているけれど、のぼる先は一つしかない。U-13が県単位のリーグ戦としてまだ13回目で、第12節と第13節の間が3週間以上あくような日程になっているのも、その一本の梯子の途中にできた継ぎ目の話として説明される。

別の梯子は、制度としては用意されている

JFAの特別指定制度には、Jリーグ向け、なでしこリーグ向け、Fリーグ向けの三つが別々に置かれている。フットサルには、大学や高校に籍を置いたままトップリーグの公式戦に出る経路が制度としてある。女子にはナショナルトレセン女子U-14とJFAガールズ・エイトU-12があり、全日本U-18女子選手権は第30回を数え、山口県では県協会の女子委員会が主管して予選会をやっている。茨城県のU-15女子選手権は第22回で、関東の大会(第31回)の予選を兼ねる。

つまり、日本にも複数の梯子は立っている。ただし、太さがまるで違う。JFAとアディダスのDREAM ROADは2023年度から男子で年に4回も5回も回っているのに対し、女子を対象にした海外留学が始まったのは2025年度、バイエルン・ミュンヘン女子への4名から。2026年度の第2弾もU-17日本女子代表の4名。年に1回・4名という規模と、U-12に46年協賛している企業が付いている全日本U-12とを、同じ「育成年代の枠」として並べることはできない。

南米の砂の大陸選手権が20歳以下で成立しているのは、その国に別の競技文化があるからで、日本が真似する話ではない。ただ、順位決定戦まで組んで最下位までを決めるという運営は、そこに出る選手の数を確保する意思の表れではあります。日本で「もう一本の梯子」を言うとき、必要なのは新しい競技ではなく、すでにあるフットサルと女子とビーチの枠を、何名・何回という数字で太くすることのほうではないかと。

数を数えることから始める

育成年代の議論は、どうしても「どう指導するか」に寄る。けれど、その手前に「選ばれる場が年に何回あるか」「一回に何名か」という数がある。群馬県サッカー協会が2026年度から女子サッカー普及・育成プロジェクトを始めてU-12のスキルアップ練習会を開いているのは、トレセンという選抜の手前に入口を足す動きで、これは指導論ではなく枠数の話。福岡県サッカー協会が女子トレセンのU13・U14・U15・U17を年間計画として持ち、そこから九州トレセンマッチへ選手を送っているのも同じ。

リマの砂浜で10チームが順位を最下位まで決めていた一日を入口に、日本で20歳以下の子どもが名前を載せられる場が、競技と性別を横断して年に何回あるのかを数え直し、太い一本の梯子の隣に何が立っているのかを追っていきたい。

出典: www.conmebol.com(2026-08-29)

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