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これでもJリーグを選ぶのか、それともASEANを選ぶのか


Jリーグが2日連続で重大なプレスリリースを発表しました。

その内容とは、1つが「アドバイザー契約締結について」で、もう1つが「 2014年度Jクラブ経営情報開示」と言う内容です。

そして、その横でミスター越後ことセルジオ越後氏が「なぜメディアは本田も協会も甘やかすのか」と、日本サッカーのメディアを独自目線で批評しています。

本日は、現実の数字を見ながら、サッカー人生の歩むべき道について考えてみます。

Jリーグクラブのお財布事情

Jリーグの2014年度純利益を見てみましょう。ここではマイナス(赤字)クラブだけを取り上げてみます。


J1クラブワースト



鳥栖▲3億6000万円
仙台▲1億700万円
C大阪▲9000万円
甲府▲7400万円


J2クラブワースト



千葉▲8900万円
岐阜▲6300万円
水戸▲2900万円
横浜FC▲2600万円


J3クラブワースト



鳥取▲9500万円
琉球▲3600万円
藤枝▲3400万円
YS横浜▲1500万円
金沢▲300万円

新規加入する選手はクラブの経営状況を把握する必要があります。

Jリーグでは給与未払いや不正会計たる不祥事は少ないものの、Jリーガーは個人事業主として取引先の相手の懐状況を把握する必要があるのです。

単年で数字を見るよりも複数年における経営状況を確認してみてはいかがでしょうか。

チャレンジ」と言う言葉を使用するクラブには細心の注意が必要となりますが。

では、2014年の財政状況で1億円を超える純利益を出したクラブは以下の通りです。


J1ウハウハクラブ



神戸17億4600万円
横浜FM1億7800万円
徳島2億4800万円
広島1億2200万円
浦和1億1800万円


J2ウハウハクラブ



栃木1億4300万円
讃岐1億600万円

突出すべきはヴィッセル神戸です。2013度では横浜FMが特別利益を10億円出すなどしましたが、今回のヴィッセル神戸は22億5000万の特別利益を計上しています。

ノエビアスタジアムからの撤退を意味する意味深なツイートをした楽天の三木谷浩史会長は、今季から運営元であったクリムゾンFCの全株式を楽天に譲渡し実質子会社とさせたことで、今後は無闇矢鱈に三木谷マネーをクラブに入れることが出来なくなる可能性が高いことで、昨季のうちに特別利益として三木谷マネーを計上したのではないかと考えられます。(個人的な推測)

以前と比較するとマイナスが出ているクラブが少なくはなってはいますが、当期利益が±0のクラブはまだまだ存在しているのが現状で、普通の企業として考えた場合、苦しい経営を強いられているのは否めません。

それにしても、ちょうど0になるのは、本来マイナスであるところを特別利益にて補っている感が否めませんが…

人にいくら投資しているのか

2014年度でクラブの人件費も公開されています。選手の立場としては全体の収益よりも気になる数字ではないでしょうか。


Jリーガーならここに入りたい


JリーグクラブのJ1〜J3までの51クラブを総じて、「Jリーグクラブに入るならここ!」を人件費だけを見て格付けをしたいと思います。

柏 20億5900万円
浦和 20億5400万円
名古屋 20億5300万円
G大阪 18億1500万円
横浜FM 17億6500万円
大宮 17億2000万円
FC東京 17億900万円
C大阪 16億8000万円
鹿島 15億6200万円
川崎F 15億4600万円
清水 13億5400万円
磐田 13億5200万円
広島 13億4900万円
神戸 13億4800万円
鳥栖 11億7600万円
仙台 11億4100万円
新潟 10億8500万円
千葉 10億6500万円
徳島 9億2700万円
甲府 7億5900万円
京都 6億9500万円
岐阜 5億300万円
岡山 4億9900万円
横浜FC 4億9300万円
山形 4億6300万円
湘南 4億5200万円
松本 4億4300万円
札幌 4億3000万円
福岡 4億1700万円
大分 3億4900万円
東京V 3億4600万円
長崎 3億3500万円
富山 2億9900万円
栃木 2億9200万円
北九州 2億8400万円
熊本 2億7600万円
愛媛 2億5700万円
水戸 2億3500万円
讃岐 1億8000万円
群馬 1億6800万円
長野 1億9200万円
金沢 1億7000万円
鳥取 1億6200万円
町田 1億2000万円
福島 9800万円
秋田 9200万円
琉球 7600万円
盛岡 6100万円
相模原 5200万円
藤枝 2400万円
YS横浜 1800万円

基本的に来季全体予算を決める段階では、既にある程度の人件費にかける割合が決められていて、その予算の中で選手を獲得する必要があります。

そう考えると、前年度の順位や観客動員数を見ていると次年度の人件費にかける予算を前年度割れしなさそうなクラブは予想が出来そうです。

サンフレッチェ広島は順位の割に若手がうまく機能していることで人件費にかける割合が抑えられていることや、30人弱の選手数を有するクラブで平均値を見たときに伸び代がありそうなクラブがどこかなど、なんとなくオススメのクラブがどこになりそうかが分かります。

ただ、外国人選手、所属歴が長いベテランが多く存在するクラブは、若い選手にとってはあまり魅力がないかもしれません。

アドバイザーに就任した堀江貴文氏は、今後東京にビッグクラブを育てたいと息込んでいるので、FC東京が有力株となりそうな気がします。

プロサッカー選手はJリーグが全てではない

これまでにも多くの日本人選手がヨーロッパ、南米、アジアのJリーグクラブ以外を選択しています。

最近では、アメリカのメジャーリーグサッカー、インド・スーパーリーグ、中国のスーパーリーグなど、名前の通りスーパーな資金を武器に、世界のサッカーリーグでもメジャー化してき始めました。

そこを狙うのも一つの手ではありますが、やはり注目したいところはASEAN地域のサッカーリーグです。

国見高校出身で多くのJリーグクラブを渡り歩いた小森田友明選手は、わずか数カ月間インドネシアリーグに滞在しただけで、Jリーグより稼げたと言う話もあります。

プロサッカー選手の多くが個人事業主となります。そうすると、所属するクラブは単純に取引相手となり、その相手は優良企業を選択することが妥当かと考えられます。

ただでさえ制約条件の多いJリーグですが、思い切って新加入する前から所属マネージメント会社を設立して、自分のサッカー人生、そして己をマネージメントしてみるのはいかがでしょうか。

Jリーグ、ASEAN、ヨーロッパ、南米、どこをクラブを選択しようが、1円でも稼げばプロサッカー選手です。自身の年棒が800万を超える時、今一度、己のマネージメントについて考慮してみてはいかがでしょうか。

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