大会名の真ん中に入っている「兼」という一字を、長いこと読み飛ばしていました。県協会のサイトに上がってくる女子の日程表を順に開いていて、あるとき名前そのものが長いことに気づいた。
山口県サッカー協会が9月8日に更新した日程・結果のページは「令和8年度山口県U-15女子サッカーリーグ 兼 JFA第31回全日本U-15女子サッカー選手権山口県大会」という名前で、9月6日の結果まで入っている。年間のリーグ戦がそのまま全国大会の県予選。茨城は別の兼ね方をしていて、「第22回茨城県U-15女子サッカー選手権大会 兼 第31回関東女子ユース(U-15)サッカー選手権大会 茨城県予選」。県の大会が第22回、関東の大会が第31回で、開催回数が9回ずれたまま同じ日程に乗っている。
一試合が何を兼ねているかを数えると、女子の育成年代が男子と違う組み方をしているのが見えてくる。
ベトナムのU17女子代表が日本での合宿中、9月12日の朝9時30分から湘南のU18と練習試合をしました。試合は3本に分けて行われ、1本目は0-2から3-2とひっくり返したあと3-3、2本目は湘南が5-4、3本目はベトナム側が選手を総入れ替えして6-6。ベトナムの首脳陣は2本目までに2か所を入れ替え、3本目は全く新しい並びで臨んだと発表されています。(出典: https://vff.org.vn/u17-nu-viet-nam-hoa-u18-shonan-trong-tran-giao-huu-tai-nhat-ban/ )
1試合を2本ではなく3本に割れば、試すことと出すことを同じ90分に重ねられる。一回の集まりに複数の目的を載せるやり方で、日本の女子の大会名に並んでいる「兼」と考え方が近い。
一つのリーグが、順位表と全国への入口を同時に持っている
女子の年代別リーグは層ごとに運営者が違う。埼玉のU-13は県女子連盟が持っていて、県協会のサイトは日程・結果へのリンクを置く窓口になっている。U-15になると県では組まず、JFA名義の「JFA U-15女子サッカーリーグ2026 関東」として地域で回る。埼玉から出ているのは浦和レッズレディースジュニアユース、INAC白岡SCレディース、ちふれASエルフェン埼玉マリU-15、RB大宮アルディージャWOMEN U15で、Jクラブの下部もWEリーグクラブの下部も街クラブも同じ参加表に並ぶ。
一県で足りないから地域で組む。その地域リーグと別に県内の予選トーナメントを立てる余裕はないので、県のリーグ戦に全国の予選を兼ねさせる。山口の名前の長さは、そういう順番でできている。
全日本U-18女子サッカー選手権は第30回、全日本U-15女子サッカー選手権は第31回、全日本U-15女子フットサル選手権は第17回。全国の大会は30年分積まれているのに、その一段下の県には予選専用の日程がない。
男子の同じ年代は、名前が別々に並んでいる
男子のU-13を同じように見ると、第13回の関東ユース(U-13)リーグに埼玉からFC LAVIDA、浦和レッドダイヤモンズジュニアユース、RB大宮アルディージャU-15、GRANDE FC、クラブ与野、ACアスミジが出ている。その外側に、群馬県サッカー協会長杯ユース(U-13)が第29回として置かれ、参加資格は「関東・Kリーグに参加していないチーム」。参加料は予選5,000円、決勝トーナメント5,000円と別建て。
リーグに入っているチーム用の日程と、入っていないチーム用の大会が、別々の名前で二つ立っている。男子U-13は器を増やす方向に、女子U-15は一つの名前に役割を重ねる方向に進んだ。
重ねても試合数は増えません。県のリーグで一つ落とした試合が、順位と全国への道の両方に同時に効く。トーナメントなら負けた日に終わるところを、女子の県では4月から冬まで全部が予選になる。
手前も、外も、同じやり方で兼ねている
入口の側でも同じ形が出てくる。群馬県サッカー協会は2026年度から女子サッカー普及・育成プロジェクトを始め、9月19日にU-12女子スキルアップ練習会を県協会が直接開いています。福岡県サッカー協会は女子トレセンU13・U14・U15・U17の年間計画と、参加承諾書兼同意書を置き、そこから九州トレセンマッチ女子U13・U14へ送る。選抜の段と普及の場が、同じ県協会の同じページに並んでいる。
国際経験も兼ねている。JFAエリートプログラム女子U-14日韓交流は、JOCの日韓競技力向上スポーツ交流事業に乗る形で9月7日から12日までJヴィレッジで行われた。参加者の所属はRB大宮アルディージャWOMEN U15から口石フットボールクラブまで分かれている。JFA アディダス DREAM ROADの女子は2025年度が最初で、バイエルン・ミュンヘン女子へ8月15日から30日まで4名。2026年度もU-17日本女子代表の4名。男子が2023年度から年に4回も5回も回している間、女子は年に一度の4名。
チームが足りない、日程が足りない、原資が足りない。その三つを、女子の育成年代は名前を重ねることで越えてきた。長い大会名はやりくりの跡であって、そこに何回分の歴史があるかより、一試合がいくつの役割を背負わされているかのほうが現場の重さに近い。
次に見るのは、山口のU-15リーグの参加表に来季いくつチーム名が並び、その名前から「兼」が外れる県がどこかに出てくるかどうか。
出典: vff.org.vn(2026-09-13)
