中継の案内が、見出しだけ置かれて、その下が空いていた。試合の予定を順に読んでいて目が止まるのは、だいたいこういう途切れたところです。
コロンビアのサッカー協会のページに、日曜の試合の案内が一本。南米の大会に出ている男子U-20のフットサルが、最終日の3位決定戦でチリと当たる。会場はベネズエラ、キックオフは現地の午後3時。日付も相手も時刻も一行ずつ置かれていて、そのあとに中継の見出しがあり、下には何も続いていない。
相手と午後3時までは分かっていて、どこで見られるかだけが、そのページの外にある。いつ誰とやるのかという話と、それを外から見にいく道筋は、同じ場所に並んでいるとは限らない。ここで思い出したのが、日本の女子の中学生年代のリーグでした。こちらは中継どころか、試合をやる日そのものが別のサイトに置かれている。
上記リンク先は県女子連盟のサイトです
埼玉県サッカー協会のページに、9月のあたまに一本上がっています。「【女子】2026県女子U-13リーグ 更新」。大会の名前は2026埼玉県女子U-13リーグサッカー大会で、中身は日程と結果の案内。ただし日程と結果そのものは、そのページには載っていません。リンクが一本置いてあって、横に一言、上記リンク先は県女子連盟のサイトです、と添えてある。
クリックが一つ増えるだけの話に見える。毎週その大会を追っている人には、たしかに何の負担でもない。引っかかったのは手間のほうではなく、名前のほう。県協会のサイトに出ているのは告知で、日程を組んで結果を更新しているのは県女子連盟。中学1年生の女子が公式戦に出た記録は、県サッカー協会ではなく、別の名前の団体のページに積まれていく。
男子の中学生年代の県リーグは、県協会の系統でそのまま日程も結果も出る。女子のU-13は、その線とは別のところで回っている。県の女子連盟が自前で大会を持っていた時間のほうが先にあって、県協会のサイトが後から告知の窓口として付いた、その順序の名残ではないかと。
名前を先に知っている人と、知らない人
この一回分の経由が効くのは、毎週見ている人ではありません。小学6年生の子が来年どこで試合をするのか調べようとしている家、よその県から引っ越してきてチームを探している家、今年はじめて女子のチームに入った子の親。検索して県協会のページに着いて、そこからもう一度、聞いたことのない団体の名前のほうへ移る。県女子連盟という名前を先に知っている人は、最初からそちらを開くので何も起きない。時間がかかるのは、まだそこにいない人のほうです。
以前県協会のサイトを都道府県ごとに開いて女子の告知だけ並べたときも、大会名も制度名も男子とほとんど同じで、違っていたのは中に書かれている人数と回数のほうだった。運営の名義まで下りると、違いはもう一段ある。男子と同じ形の大会が置かれていても、それを持っている団体は同じではない。
記録の残り方も同じ話につながる。2026年のU-13リーグで誰が何試合に出たのかを3年後に確かめたいとき、開くのは県協会ではなく県女子連盟のページ。そこの更新が止まれば、その年の日程表ごと見えなくなる。高校の進路の話でも、ジュニアユースの選び方の話でも、根拠にできる一次の記録が県協会の外にあるというのは、女子の育成年代を数字で語りにくくしている理由の一つではないかと。
だから、女子の育成を「人数が少ない」「大会が少ない」と総量で言う前に、その少ない大会の日程表を実際に誰が打ち込んで誰が直しているのかを見たい。埼玉のU-13でそれをやっているのは県女子連盟で、県協会のページにあるのはそこへの一行。次に開くのは告知の日付ではなく、県女子連盟のページの更新日のほう。
出典: fcf.com.co(2026-10-04)