フランスで積んだ2試合のあいだ、国内ではプリンスリーグもJユースカップも動いていた

9月25日、U-17日本代表はフランスのリモージュにいた。招待の国際大会の第2節で、相手はオーストリア。後半アディショナルタイムに失点して1-2。二日前のウクライナ戦は前半に先制されながら、やはり後半アディショナルタイムに追いついて勝っている。二試合続けて、終わりぎわに点が動いた。

この遠征が、11月のU-17ワールドカップへ向かう最後の海外遠征になると伝えられています。オーストリア戦で同点のゴールを決めたのは、柏U-18のMF五十嵐陵選手。この試合では日本に退場者も出ました。

目が止まったのは得点でも退場でもなく、名前の横に小さく付いている所属のほう。柏U-18。つまりこの一週間、柏U-18の予定表からこの選手の名前は抜けている。代表の記事は勝敗と得点者で終わるので、抜けた側の一週間に何が入っていたかは最後まで出てこない。

ガーナのU-17代表が、2027年のU-17アフリカネイションズカップにつながる地域の選手権の初戦でトーゴと対戦する。会場はブルキナファソのワガドゥグ。チームはワガドゥグに入ってから練習を重ね、本番の前にモロッコと2試合の親善試合をこなした、とガーナサッカー協会が伝えています。前回の同じ大会では準優勝で、その順位が2026年の大陸大会への出場権になりました。

ワガドゥグに着いてからモロッコと2試合、という積み方は、リモージュで2試合という日本の積み方とよく似ている。本番の前に国を出て、短い日数のうちに複数の国と当たる。似ていないのは、その2試合のあいだ、国内に何が動いたまま残っているかのほう。

日本の秋を並べてみる。高校年代ではプリンスリーグが続いている。Jクラブのユースには2026/27 Jユースカップ 第33回Jリーグユース選手権大会があり、10月17日からは富山で第30回と第50回という二つの回数が同じ日に動く北信越のクラブユース選手権が始まります。その上には、2026/27シーズンから東西のリーグラウンドで回り始めたU-21 Jリーグ。

18歳の選手ひとりが、この中の二つか三つに同時に名前を置いている。そこへ代表の遠征が乗ると、国内の一週間ぶんがその選手の記録から消える。消えたあいだに所属のチームが何試合やったのかは、代表の遠征レポートにも、クラブの試合結果の並びにも、ひとつの行としては出てこない。

数えたいのはそこ。遠征に出た人数ではなく、遠征に出ているあいだに国内で動いた公式戦の本数と、空いた位置に入った選手の名前。前者は日程のページを開けば分かる。後者は、出場メンバー表の後ろのほうまで降りないと分かりません。

代表に呼ばれたことは知らされる。戻る日も決まっている。けれど「その日、代わりに誰が出たのか」を伝える文章は、どこにも用意されていない。プリンスリーグでもJユースカップでも、主力が抜けた一節に先発した選手の名前は、順位表には残りません。勝ち点だけが残る。

本大会前の最後の遠征、という言い方は代表の側から見た言い方。所属のチームから見れば、秋のいちばん試合が詰まっている時期に、主力がひとり一週間いなくなる、というだけの話。どちらかが間違っているのではなく、同じ一週間が二つの日程に別々の意味で書き込まれている。そして日本の育成年代では、片方しか記録として読み返されない。

柏U-18に限った話ではない。U-21 Jリーグが始まって、ユースの選手はプリンスリーグとそちらの両方から呼ばれるようになった。クラブユース選手権の地域予選が10月に重なり、Jユースカップが跨年で回る。そこへ年代別代表の活動が入る。一人の18歳が持っている秋の予定は、もう一枚の紙には収まらない。

11月の名簿が出る日を待つより先に、10月17日に富山で始まる地域予選のメンバー表をめくって、九月に空いた位置へ誰の名前が入り、その選手が冬までそこに居続けるのかを数えたい。

出典: www.ghanafa.org(2026-10-10)

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