U-13の県大会は、木曜の夜七時に出席必須と書かれた会議から始まる

もし自分が、中学1年生だけを集めた小さなチームを預かっていたとして、十月の木曜、夜七時に、よその市の会議室まで出ていけるだろうか。出ていけなければ、その子たちはその秋の公式戦に出られない。そういう条件のついた大会が、県の単位で二十九回ぶん積まれている。

群馬県サッカー協会のページに、令和8年度の第29回群馬県サッカー協会長杯ユース(U-13)の予選リーグ参加申し込みが出ていました。対象は「関東・Kリーグに参加していないチーム」。申し込みはメールで、期限は10月23日の金曜、期限厳守と書いてある。そのうえで、一次予選の代表者会議が10月29日の木曜19時から伊勢崎市の会場であり、出席必須。参加資格や競技規則の細かいところは大会要項に書いてある、という添え方になっている。

AFC U17女子アジアカップは、2027年の中国大会へ向けた予選が10月5日の月曜に始まり、そこへ挑むチームの数は過去最多になるという。その組み合わせは7月に、クアラルンプールのAFCハウスで行われた抽選で決まっていました。

大陸の大会でも、最初に動いた日付はボールが蹴られた日ではなく、人が部屋に集まって抽選をした日だったことになる。ただ、クアラルンプールのその部屋に向かうのは、各国の協会でその仕事を持っている人で、行くこと自体が業務として成立している。伊勢崎の木曜19時の部屋に座るのは、翌朝に別の仕事を抱えた人ではないかと。同じ「開幕前に人が集まる」でも、集まる側が何を削って来ているかが違う。

気になったのは出席必須という四文字のほうです。申し込みはメールで完結するところまで来ているのに、会議だけは残っている。要項に参加資格も競技規則も書いてあるなら、そこに全チームの人間が座っていないと決まらないことが残っているから、と考えるのが自然だと思っています。組み合わせでも、会場の持ち寄りでも、当日の運営の分担でも、その場に誰も来ていないチームの分は決められない。つまり会議は、申し込みの最後の一項目というより、大会そのものを成立させる作業の初日として置かれている。

そのうえで、対象が「関東・Kリーグに参加していないチーム」に限られている。ふだん上のリーグの日程表を持っていないチームのために、県が別の器を用意しているということ。U-13が県のリーグ戦として積まれている話を追っていると、この年代は県リーグから地域リーグへという縦の線でばかり見えてくるのだが、その線に乗っていないチームにも試合の場所はある。ただし、入口に平日夜の会議が置かれている。

ここで最後に効いてくる条件は、技術でも費用でもなく大人の時間になる。木曜の19時に伊勢崎まで行って、終わってから帰る。その一晩を一人ぶん空けられる体制があるチームと、指導者が一人しかいなくて、その人が平日の夜に別の持ち場を持っているチームとでは、申し込みの最後の一行の重さがまるで違う。子どもの側の条件は何も変わっていないのに、出られるかどうかが大人の勤務形態で分かれる。

同じ形は、もっと小さい年代の入口にもある。8歳の入団セレクションで家の側が先に越えている条件を並べたときも、子どもが越えるものより前に、家庭が越えるものが積んであった。県大会の代表者会議は、その指導者版というか、チーム側の版。応募の締切、会議の日時、出席の義務。この三つを通過して初めて、中学1年生がピッチに立つ。

第29回ということは、この段取りで二十九年ぶん回ってきたということでもある。申し込みの方法はメールになり、要項はページで読めるようになり、それでも会議の日時は木曜の夜のまま残っている。残っているから悪いのではなく、残っているものにいちばん負荷がかかるのが、上位リーグに入っていない側のチームだという順番のほうが気になる。リーグに入れば日程表が先に配られる。入っていなければ、まず一晩を出しに行く。

県協会のページで年代別のカップ戦の案内を見かけたら、競技規則より先に代表者会議の日時と出席必須の四文字を探して、その夜にそこへ座れる大人が一チームに何人いるのかを数えてみる。

出典: www.the-afc.com(2026-10-01)

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