Jリーグクラブアカデミーセレクションの実態


目の前には鹿島アントラーズのアカデミー生が電車の対面に座っている。見た目からしてジュニアユースに入りたての中学一年生だろうか。


時間はすでに夜の22時になる。家からほど遠いグラウンドで練習をした帰り道だろう。


目の前にはジュニアユース生と見受けられる、鹿島アントラーズのジャージを身にまとった3人が座っているのだが、みんな親から譲り受けたスマホを黙って弄っている。誰1人とも会話をすることなく自分の世界に浸っている。おそらく何かのスマホゲームに必死なのだろう。


偶然で合わせただけでは全く想像もできないが、彼らが狭き門であるJリーグアカデミーを突破した精鋭だ。そして、将来のJリーガーや日本代表の卵かもしれないのだ。


狭き門Jリーグクラブアカデミーセレクションの第一関門を突破せよ

このサイトでは何回かに分けて、Jリーグクラブアカデミーについて書いてきました。


近い将来、日本を代表する選手のおよそ半数以上はJリーグクラブアカデミー出身者となるのではないかと予想しています。


アカデミーでプレーするためには、色んな関門を突破し、ある程度の条件を満たさなければなりません。


ある程度の条件とは、言うまでもありませんが、アカデミーに通える距離に居住していること、アカデミーの費用(月謝)を支払えることなど当たり前のことです。


アカデミーに通いたい人が比較的入りやすいのは、年長や小学生を対象としたのスクールだけでしょう。


主に中学生が所属することになるジュニアユースからは、セレクションやスカウト、推薦などと言った、アカデミーで指導を受けるための一定のボーダーラインが設けられるのが一般的です。


その中でも、セレクションと言う枠に関しては、およそ大多数の人が平等に得られるチャンスでもあり、実際にセレクションからアカデミーを経てJリーガーや世界へ渡った選手は少なくはありません。


セレクションの情報を取得するには、基本的にクラブの公式WEBサイトのアカデミー情報を配信している箇所や、クラブのトップニュースで募集をかけることが多いので、行きたいアカデミーがあるのであれば、常にチェックをすることをおすすめいたします。


ただ、情報を得たとして、セレクションに参加するチャンスが与えられたとしても、そこから難関がいくつも待っているのです。


まず初めにぶち当たる難関が、サッカー履歴書である。簡単な身体的プロフィールを初め、利き足やポジション、トレセンや代表歴など、これまで歩んできたサッカーのプレー歴を問われることになる。
※クラブによっては問われないこともある


当然ながら評価するクラブは、集まったサッカー履歴書を見て事前にセレクション会議が行われ、経歴から目星の選手や気になる選手を「セレクション参加選手一覧リスト」上で分かりやすく共有できるように管理している。


おそらく半数以上の選手はここで落選していることになるが、決して諦めてはいけない。


サッカー履歴書で落とされることは滅多にないかもしれないが、参加人数が多すぎた場合には調整が入るだろう。


そして、その第一関門を突破した選手は実技で自分をアピールすることになる。


狭き門Jリーグクラブアカデミーセレクションの第二関門を突破せよ

アカデミーのセレクションでは、必ず参加した選手全員に、一定の時間をプレーする環境やチャンスを与えてくれる。


逆に言うと、その限られた時間の中で自分をアピールしなければならない。


実技試験というと堅苦しいが、プレーする環境は大抵がクラブ保有のグラウンドで、人工芝やトップチーム使用の天然芝で行われる。


数日に分けて一次試験、二次試験と設定するクラブもあるが、午前は体力測定、午後は試合形式と言ったセレクション方式を採用するクラブも多いのが実態だ。


11vs11で行われる通常の試合形式もあれば、グラウンドを四分割にしてミニゲームで一人当たりのプレーする機会を多く与えてくれるクラブもある。


形式は様々であはあるが、セレクションに参加している選手の能力を見るには十分とは決して言えない。


だからこそ、セレクションの日にコンディションを調整して、ベストパフォーマンスを出せる準備が必要だ。そして、少しだけ緊張感を持ちつつも、サッカーを楽しまなければならない。


結果的にセレクションに受かるかどうかは、合格者の人数も含め、アカデミー強化担当の考えやクラブの事情にもよるが、多くて1人から3人の狭き門である。そして、そのセレクションの参加人数が非常に多いことは参加してみればすぐに分かるだろう。


セレクションの実態

セレクションはクラブにとって、逸材を探し当てる手段の一つである。


ただ、Jリーグクラブのアカデミー生だけに限らず、サッカー界全体に言えることだが、クラブのスカウトマンや強化担当、カテゴリーが一つ下(ジュニアユースの場合はジュニアやスクール)の指導者の推薦、ジュニアユースの指導者が選手や保護者に直接声をかけることが多い。


目星の選手はあらかじめ声をかけて、Jリーグクラブのブランド力を武器に積極的に能力の高い選手を呼び込んでいる。それらはいわゆるスカウティングの一つでもあるが、これまで対戦した相手クラブで印象に残った選手を、クラブ側は決して見逃すことはない。


だから、普段の試合から常にセレクションだと思えばチャンスの枠は広がるが、それでも声がかからない場合はセレクションの門を叩くしかない。


セレクションへの参加は一般的に参加費用がかかる。そして、参加者はその費用を払わなければセレクションに参加することはできない。


と言うことは、例えば100人が参加するセレクションの場合、選手の獲得は1%〜3%。残りの90%強はセレクションに参加したと言う事実だけが残るが、それ以上でもそれ以下でもない。


サッカー履歴書には過去に所属したクラブ名や選抜歴が記載されているだろうが、指導者たちはその選手リストからある程度のフィルターをかけて選手を絞っているのだが、例えばこんな選手はクラブの目にとまりやすい。


・前所属が他府県のJリーグクラブアカデミー出身選手
・身長と体重が同学年の平均レベルを超えている選手
・左利きの選手
・全国大会出場経験がある選手
・親が元(現)Jリーガー


他にもクラブによっては選考基準が設けられているかもしれないが、基本的に経歴書だけでマークされる選手の実態はそんなところだろう。


サッカーは見る人(評価者)によって、選手の評価は異なる。決して狭き門を通過できなかっとしても落ち込むことはない。


むしろ、なんで俺を選ばないんだ?と言える選手の方が最終的にはJリーガーや世界で活躍する選手となっているはずだ。


Jリーグクラブアカデミーのセレクションだけがサッカーの全てではない。そして、どんな場面でも全力で戦いサッカーを楽しむことができる選手が最後まで生き残れるだろう。

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生田(榊)隆司
生田(榊)隆司NEWJI Founder
Soccer Owned Media「NEWJI」Founder。100万PVを目指して、日々妄想と執筆をしている。
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