女子代表の欠員は、いつも大学から埋められている

代表の名簿が差し替わったとき、先に目がいくのは入ってきた選手の名前ではなく、その横に小さく書かれた所属のほう。誰が選ばれたかより、誰が抜けて、その穴をどこから埋めたかのほうが、その国の女子サッカーが人をどこに抱えているかを正直に見せてくれる。

スウェーデンサッカー協会が9月30日に出した試合の記事は、U-21代表がアウェーでポーランドに0対3で敗れたという内容でした。ただ結果より先に書かれていたのは招集のほうで、今年最後の集合を前に辞退が相次いだこと、先発でデビューしたのはアダム・ヘルドンソンひとりだけで、ほかにもデビューの可能性のある選手がベンチにいたことが並んでいる。監督のダニエル・ベックストロームは、病気と辞退が続いた中でこの試合をやりきったのは見事だと言ったうえで、「我々は一つ分小さい」と話していました。

一つ分小さい。辞退が出て、呼び足して、それでも足りないという言い方。協会のページには、この試合の記事のすぐ下に選手を追加招集したという知らせが二本並んでいる。穴が空いたときにどこから人を連れてくるかは、たいていその国で決まっていて、年が変わってもそう動かない。

抜けたのは欧州、入ったのは大学

日本でも同じ形の差し替えが、この9月にありました。JFAは2日、FIFA U-20女子ワールドカップ ポーランド2026に臨むU-20日本女子代表の選手変更を発表している。背番号10のMF板村真央がコンディション不良で離脱し、代わってFW松澤実来が招集された。板村の所属はリバプールウィメン、松澤の所属は神奈川大。板村は今夏にフェイエノールトからリバプールへ完全移籍したばかりで、離脱の理由についてはリバプール側が腹部の軽度の手術を受けたためと説明していました。

所属の欄だけを並べて書くと、欧州のクラブで一つ空いて、国内の大学で一つ埋まった、になる。

この非対称がおもしろいところで、欠員が生まれる場所と、それをふさぐ場所が最初から別になっている。欠けるのは欧州側。しかもその理由を公にしているのは日本の協会ではなくクラブのほうで、選手の体について最初に言葉を出すのが所属先になっている。一方、補充は国内から来る。日程の読める場所で、公式戦に出ていて、呼べばすぐ合流できる選手。大学はその条件をほぼ全部満たしている。

18歳から22歳が、国内でいちばん試合をしている場所

大学が代替の供給源になるというのは、裏を返せば、高校年代を終えた女子が国内で試合に出続けられる場所が、WEリーグとなでしこリーグ、そして大学の三つしかないということでもある。そのうち大学は人数を抱えていて、学年ごとに毎年入れ替わり、年間の試合数が読める。

しかもその大学に籍を置いたまま、トップの公式戦に出る道も開いています。2026/27年のJFA・WEリーグ特別指定選手には山梨学院大の伊藤琴音が認定された。卒業を待たずにWEリーグの試合に出られる以上、大学生の名前は「学生」ではなく「公式戦に出ている選手」として名簿に載る。代表の補充の列に大学名が並ぶのは、制度の側がそうなるように整えてきた結果ではないかと。特別指定の所属欄に大学が十二、高校が二つ並んでいた日のことを思い出すと、この偏りは一回きりの話ではない。

補充の列に高校やユースの名前が入るには

では、同じ列に17歳や18歳の所属が入るには何がいるのか。年間を通して公式戦に出ていて、いつ試合があるかが外から分かっていること。この二つだけです。

女子の育成年代は、U-15が関東などの地域単位でJFA U-15女子サッカーリーグとして置かれ、U-18はJFA 第30回 全日本U-18女子サッカー選手権大会という県予選から積み上がる大会として置かれている。形はそろっている。ただ、リーグとして年間を通じて回っているのはU-15までで、そこから上は選手権という勝ち上がりの大会が中心になる。負けた日に、その選手の今年の公式戦は終わる。女子の年代別リーグが何段で積まれているかを並べたときにも、男子と違うのは大会名ではなく回数のほうだった。

呼ぼうとした週に試合がない選手と、来週もリーグ戦がある選手。どちらがコンディションを説明しやすいかと言われれば、後者になる。大学が選ばれているのは大学生が強いからというより、その時期に動いているのが大学だからという面が大きい。

高校年代の女子に必要なのは、おそらく代表に近づくための選考の回数ではなく、9月に試合があり、10月にも試合があるという、ただの日程の連続。補充の列に大学以外の名前が並ぶ日が来るかどうか、名簿が差し替わるたびに所属欄だけを読み、数え続けるつもりでいる。

出典: www.svenskfotboll.se(2026-09-30)

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