17時と18時40分。小学2年生の入団選考は、誰の夕方を使って行われているのか

子どもが何時にボールを蹴るかを決めているのは、その子の生活のリズムではなく、グラウンドが何面あって、その日に何人を入れなければいけないかのほう。

ガーナのサッカー協会が出したU-17の地域対抗大会のまとめに、火曜の早朝に組まれた一戦が混ざっていました。全国から集まったチームを同じ施設の中の別々のピッチに振り分けて、同じ日のうちに次々と消化していく日程で、その早朝の試合では前回優勝の地域が4点を取られて終わっています。

早朝のキックオフは、その選手たちが選んだ時刻ではない。一か所に集めて短い日数で回すと決めた時点で、使えるピッチの数で頭割りされ、入りきらないぶんが朝のほうへ押し出される。時刻は子どもの都合ではなく、会場の都合から降りてくる。

日本の育成年代でも同じ降り方をしている時刻があって、それは公式戦よりも入口のほうに出ています。東京ヴェルディがジュニアU-9のセレクションの案内に書いている実技の時間は、1部が17:00から18:30、2部が18:40から20:10。対象は現小学2年生。

90分のために空ける時間

8歳が17:00にグラウンドに立つには、学校が終わってそのまま向かうか、一度帰って着替えてすぐ出るかしかない。2部に振られれば終わりは20:10で、そこから帰り支度をして、風呂と食事を済ませて、翌日も学校がある。90分の実技のために、家のほうは夕方から夜までが丸ごと埋まる。

案内には、保護者の観覧はグラウンド脇と書かれている。そしてクラブハウス周辺の道路での乗降と長時間の駐停車は不可、グラウンド横の駐車場も誘導がない限り入れない。車で乗りつけて降ろし、終わる頃にまた来るという、いちばん短く済む段取りが使えないということ。歩くか、公共交通で行って、どこかで待つ。待ち時間まで足せば、実技の倍は見ておくことになります。

費用のほうは参加費3,000円、ヴェルディのスクール生は1,000円。事前のオンライン決済でクレジットカードのみ、キャンセルの返金はなし。申し込みにはJリーグIDの登録が要り、参加同意書と承諾書は事前にダウンロードして当日持参、持っていなければ参加できない。練習場での公式戦に駐車場も駐輪場もないことを並べたときもそうでしたが、一つひとつは小さな制約で、書き出せば全部こなせそうに見える。

先に落ちているのは誰か

ただ、時刻だけは性質が違う。3,000円は工面できても、夕方5時に8歳を連れ出せる大人が家にいなければ、その日はどうやっても参加できない。書類は前の晩に用意できるし、決済は深夜でも通る。時刻だけは前倒しできない。

しかも1部と2部に割れているのは、一度に全員をグラウンドへ入れられないからでしょう。全国から集めた試合を朝から順に蹴らせるのと同じ理屈で、面の数が時刻を決め、決まった時刻が来られる家を選ぶ。選考が始まる前に、一回ふるいがかかっているのではないかと。

参加費の差にも、同じものが効いている。スクール生が1,000円で済むのは、すでにそのクラブへ月々を払っているから。そして、スクールに通えているということは、同じような夕方の時間帯に子どもを送り出せる家だということでもある。安いほうの1,000円は、先に払ってきた家に向いているだけでなく、もともとその時刻に動ける家に向いている。

日本の育成年代の日程は、日付で語られることが多い。全日本U-12の全国大会は年末に置かれ、クラブユース選手権のU-15は夏の全国大会、高円宮杯JFA U-15サッカーリーグは地域ごとのリーグ戦として年間に広がる。どれも日付と曜日で並び、時刻は会場が決まってから後で入る。大会の話題になりにくい数字なのに、家の側では日付より先に効いてくる。

17:00の部に8歳を連れていける夕方を持っている家が、応募した家のうちどれくらいを占めるのか。その割合が見えるのは合格者の名簿ではなく、申し込みを見送った家のほう。

出典: www.ghanafa.org(2026-10-06)

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