予選5,000円、決勝トーナメント5,000円。
群馬県サッカー協会が出した第29回群馬県サッカー協会長杯ユース(U-13)サッカー大会の参加申し込みの案内には、参加料がこの二行で書かれています。合計でいくら、という書き方をしていない。予選で負けたチームは5,000円を出して一年のこの大会が終わり、勝ち上がったチームだけが、そこからもう一度5,000円を出す。
先に一万円を集めておいて負けたら返す、でも運営は回る。そうなっていない。次の試合が決まったその日に、もう一度お金の話がチームに戻ってくる形になっている。中学1年生年代の大会で、勝ち上がりと支払いが同じ日に並ぶ。
南アフリカのU20代表は日曜、モザンビークを相手にCOSAFAの決勝を戦う。両国ともすでにU20のアフリカ大陸大会への出場権を手にしていて、残っているのは地域の王者がどちらかという一点だけ。レイモンド・ムダカ監督は、一番大きな目的はもう果たしたと言いながら、それでもトロフィーを持って帰りたいと話しています。
目的を果たしたあとに、まだ一試合ある。ムダカ監督のチームにとって、その一試合は名誉を取りに行く試合。同じ「勝ったから次がある」を群馬のU-13に置き換えると、その一試合は5,000円の行がもう一本増える試合になる。次があること自体は同じで、次に進んだ側が何を差し出すかが違う。
出られるのは、上のリーグに入っていないチーム
この大会の対象は「関東・Kリーグに参加していないチーム」と書かれている。上位のリーグに入っているチームは、そもそも申し込めない。
U-13年代には、県のリーグの上に第13回を数える関東ユース(U-13)サッカーリーグがある。参加表にはJクラブの下部組織の名前と街クラブの名前が同じ列で並ぶ。週末はそこで日程が埋まる。県協会長杯に申し込むのは、その列に名前が載っていないチームのほう。
だから、予選の先にもう一試合あるかどうかの重さが違う。関東のリーグに入っていれば、年間の日程表に公式戦がずらりと並んでいて、一試合の増減は全体のうちの一つ。入っていないチームにとっては、10月に申し込んだこの大会が、その年の数少ない公式戦の並びそのものになる。勝ち上がった先の試合は、単なる次戦ではなく、増えた公式戦。
そこに5,000円の値札が付く。チームで割れば一人あたりは小さい額。ただ、年度の初めに組んだ会費の予定には入っていない。勝ち上がった週に、誰かがその金額を工面し、期日までに送る。勝ったチームの側にだけ発生する事務がある。
申込は10月23日まで、代表者会議は10月29日の夜7時
申込期限は令和8年10月23日の金曜で期限厳守、方法はメール。一次予選の代表者会議は10月29日の木曜19時から、出席必須と案内されています。
平日の夜7時。子どもを教えている大人の多くは、昼に別の仕事を持っている。参加料の二行と、この夜の一時間は、同じチームの同じ大人のところに来る。費用の話をするとき、額だけを見ていると、この並走している時間のほうが落ちる。
県協会のサイトを順に開いていくと、同じ体裁の申し込み案内が年代ごとに続きます。以前県協会のサイトに並ぶ年間計画と承諾書を数えたときも感じたけれど、育成年代の運営は、大会そのものより先に、申込書と期限と会議の出欠で形になっている。
回数ではなく、行の割れ方を見る
第50回を数える全日本U-12、第41回のクラブユース選手権(U-15)、地域ごとに固有の愛称が付く高円宮杯JFA U-15サッカーリーグ。U-13年代の大会は、その並びの中では小さく見える。県協会長杯も第29回まで積まれているのに、結果がどこかにまとめて流れてくるわけでもない。
それでも、要項に書かれた参加料が二行に割れていることは、この大会が誰の財布で回っているかを一行で見せている。運営費を先に総額で預かるのではなく、勝ち残った数のぶんだけ後から集める。チーム数が読めないまま立てる予算の、いちばん素直な形ではないかと。
育成年代の費用の話は、遠征のバス代や用具の値段で語られることが多い。けれど、勝ち上がった日にもう一度発生する5,000円は、負けたチームには一生見えない金額で、勝ったチームにしか届かない。次に県協会の大会要項を開くときは、第何回かより先に参加料の行がいくつに割れているかを数え、二行目がいつ誰のところに来るのかを見る。
出典: www.safa.net(2026-09-26)