U-15の東西対抗戦のベンチに立っていたのは、平日は自分のクラブを見ている監督だった

横浜F・マリノスジュニアユース監督、横河武蔵野FC U-15監督、サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース監督、京都サンガF.C.U-15監督。この四つの肩書きが並んでいる場所は、それぞれのクラブの紹介ページではない。9月13日に三重交通G スポーツの杜 鈴鹿で行われたメニコンカップ、U-15の東西対抗戦の、EASTとWESTのスタッフ欄です。

梅津博徳がEASTの監督、伊藤宏樹がそのコーチ。WESTは岡本知剛が監督で、森洋平がコーチ。四人とも、平日は自分のクラブの中学生を見ている人。その四人が、週末に東と西に分かれて、他のクラブから集まってきた選手をベンチから動かしている。

ガーナサッカー協会が、ジョン・ペインシルをU-20代表ブラックサテライツのアシスタントコーチに置くと出した。A代表のスタッフからU-20へ移る形で、来年のU-20アフリカ選手権の準備に入る。協会は、これを進行中のテクニカル・リストラクチャリングの一部だと説明しています。

A代表のスタッフだった人が、年代別代表のベンチに移る。この移動は、協会の中の部署から部署への異動です。人事が協会の内側で完結している。ここが引っかかった。日本のU-15の選抜を率いていた四人は、協会の職員ではない。マリノスの、横河武蔵野の、広島の、京都の社員です。

選抜の監督が、二週間前まで対戦相手だった

メニコンカップに出る選手は、第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)と、JCYインターシティトリムカップ(U-15)の優秀選手から選ばれる。つまり夏の全国大会でよかった選手が、秋の東西対抗戦に呼ばれる。

そこでもう一度、指導者の勤め先を見る。クラブユース選手権の決勝は横浜F・マリノスジュニアユースが川崎フロンターレU-15生田に勝って終わっている。そのマリノスのジュニアユース監督が、EASTの監督としてベンチに座る。8月に選手権で勝ち上がったチームの監督が、9月には選手権で選ばれた他クラブの選手を並べて、EASTという名前のチームを指揮している。

大会での成績が選抜の入口になり、その選抜を率いる人もクラブから出てくる。選手も指導者も同じ回路の中で回っていて、外から誰も入ってこない。協会の専任スタッフがベンチに立っているガーナのU-20とは、人の出どころが違う。

誰が払っているのか、という話になる

ここで具体的に困ることが一つある。選抜の監督を務めた二日間、その人の給料は誰が払っているのか。所属はクラブのまま。相手は他クラブの選手。会場は三重。

これは制度の粗さの話ではなく、日本の育成年代の指導者が置かれている位置の話です。ジュニアユースの監督という職は、ほとんどの場合そのクラブの雇用です。だから日本の育成年代では、育成年代の日程表の会場欄と同じように、指導者の欄も、誰の名義かを一段下げて読まないと中身が見えない。会場がクラブの練習場や町の運動公園で埋まっているのと同じ構造で、ベンチに立つ人もクラブから出ている。

これを「協会が人を抱えていない」と読むのは早い。むしろ、選抜のベンチに立つ経験が、クラブの現場にいる人にしか回らない形になっているということ。ガーナの例のように協会のスタッフとして年代を移りながら指導歴を積む道は、日本のU-15の選抜には、少なくともこの東西対抗戦のスタッフ欄には見えない。ジュニアユースの監督をやっていない人が、U-15の選抜を率いる機会はここには無い。

クラブの外側にいる指導者はどこへ行くのか

U-15年代でもう一つ見ておきたいのが、同じ年代に選抜が三系統あるという事実です。JFAのナショナルトレセンやGKキャンプ、クラブユース連盟の東西対抗戦、そしてJリーグのU-15 Jリーグ選抜の海外遠征。選手の側から見ると行き先が三つに分かれる話として語られるけれど、指導者の側から見ると、それぞれ誰が率いているのかという三つの別の雇用の話になる。

クラブユース連盟の系統は、いま見たようにクラブの監督が出てくる。ここで完結している回路の強さは、現場感が落ちないことです。夏に選手権でそのカテゴリを丸ごと見ている人が、秋にその中から選ばれた選手を持つ。誰がどういう選手かを知っている人がベンチにいる。弱さは、その回路にクラブの外の人が入る隙間がないこと。街クラブでジュニアユースを見ている人、学校の部活で中学生を見ている人が、この選抜のスタッフ欄に名前を出す道筋が、大会の要項の側から用意されているようには見えません。

指導者の話をするとき、日本ではライセンスの級と研修の回数が先に出てくる。でも、級を取ったあとにどこのベンチに立てるかは、級ではなく勤め先で決まっているのではないかと。マリノス、横河武蔵野、広島、京都。四つの勤め先の名前が、そのまま選抜のスタッフ欄になっている。

次にU-15の選抜の告知を開いたら、選ばれた選手の名前より先にスタッフ欄を見て、そこに並ぶ勤め先を書き写す。三系統それぞれで、クラブの名前が何個で、協会の肩書きが何個か。それを一年ぶん集めたときに、日本の育成年代の指導者が上へ上がる道が本当に何本あるのかが、数として出てくる。

出典: www.ghanafa.org(2026-09-21)

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