日本の育成年代が海外に出るのは、プレミアの前期と後期が空けたところだけ

7月18日、7月21日、8月15日、8月27日。クラブのアカデミーのページや協会のお知らせのところで見かけた、海外での活動の出発日を並べるとこうなる。ブラウブリッツ秋田のU-15Bがドイツへ発ったのが7月21日、同じクラブのU-18の選手が個人で短期留学に出たのが7月18日、JFAとアディダスの短期留学でU-17日本女子代表の選手がドイツへ向かったのが8月15日、清水エスパルスのジュニアユースU-14が海外で国際親善マッチをやったのが8月27日。誰かが「夏に行こう」と決めたというより、そこしか空いていない、という並び方に見えます。

セルビアのU-15代表が22人を招集しました。9月14日から19日まで、自国のサッカー協会のスポーツセンターで、3か国を迎えて育成トーナメントを行う。1チーム3試合で、14日と16日は12時と14時半、19日は10時と12時にキックオフ。10月に行われる世界大会の前の準備として組まれています。名簿の所属欄は国内クラブがほとんどで、22人のうち21人がそれ。残る1人だけが国外のクラブに籍を置いている。(出典 https://fss.rs/u15-pavle-delibasic-pozvao-22-igraca-za-uefa-razvojni-turnir-u-sc-fss/ )

15歳の籍と、日本の夏

15歳で国外のクラブに籍を移し、そのまま母国の代表に呼ばれて戻ってくる。この形は日本の育成年代にはほとんど無い。日本のU-15年代が外に出るときは、籍は動かさない。クラブに所属したまま、1週間なり2週間なり出かけて、帰ってくる。

そして出かける時期が、ほぼ全部7月下旬から8月末に集中しています。ブラウブリッツ秋田U-15Bのドイツ遠征は7月21日から28日の8日間で、羽田からハノイ経由で約30時間かけて到着し、着いてすぐトレーニング、テストマッチ4試合で1勝3敗。FC岐阜はU-18とU-15の8選手をKRC Genkの育成プログラムへ送っている。JFAとアディダスのDREAM ROADは2023年度から続いていて、2025年度に女子へ広がり、バイエルン・ミュンヘン女子への派遣は8月15日から30日、4名でした。

夏に固まる理由は、その子たちの国内の日程を見ればわかる。クラブユース選手権U-15は8月14日開幕で24日が決勝。高円宮杯プレミアリーグは前期と後期に分かれていて、その谷間が8月。県のU-13リーグも、8月29日の第12節の次が9月22日の第13節という具合に、夏にまとまった空白ができる。海外に出られる期間は、選手が選び取ったものではなく、国内のリーグ日程が空けたところに後から入っている。

帰ってきてから、次に名前が載るまで

もっと効いてくるのは帰りのほう。籍を残して出た以上、戻ってどの試合から出られるかは、所属先のリーグの登録の決まりが決める。

流通経済大柏高の主将は約1か月の欧州武者修行を終えて8月末に帰国しました。9月5日のプレミアリーグEAST後期初戦は累積警告で出場停止、8日の練習初日からプレーに戻り、次に出られるのが13日の横浜FCユース戦。前期と後期の切れ目に出て、後期の頭に帰ってくる形になっている。

プリンスリーグ関東は、年間を通した一枚の名簿ではなくクール単位で登録の窓が開く。鹿島学園高の3年生GKは、自国の代表活動で前半戦に学校のチームでの公式戦出場が無いまま、第3クール(第10節から第15節)で登録されて、13日の2部・桐光学園高戦に先発が見込まれると報じられました。シーズンの途中から公式戦に入れるのは例外の措置ではなく、リーグの決まりの中にある窓。

窓の開き方は、制度ごとにまるで違う。特別指定はJクラブが各週の火曜日正午までに申請し、JFA技術委員会が木曜日に認定するので、実質毎週開いている。2種登録は自クラブのユースの選手をトップに載せる形で、所属はユースのまま。育成型期限付き移籍は期間の終期が6月30日に置かれることが多く、年の半ばで一度締まる。トップ昇格の発令は2027年1月からという書き方になっていて、学年度の途中。

つまり日本の育成年代は、出るときの日程を夏の空白に、戻るときの日程をリーグのクールと週次の認定に合わせている。籍を動かさない代わりに、国内のカレンダーに全部の予定を合わせる。セルビアのU-15の名簿にいた1人は、この合わせ込みをやらずに済む位置にいるということ。

外に出す話をするときに、先に見るもの

海外経験の議論は「何人行ったか」「どこへ行ったか」に寄りがちだけれど、行ける時期も帰ってからの復帰も、本人でもクラブでもなく大会日程と登録の決まりが握っている。中学2年生が片道30時間かけて8日間で4試合やるという形も、それが8月にしか置けないから、その濃さになっている。

高校生でいえば、プレミアの前期最終節と後期初戦のあいだ、プリンスのクールの替わり目、特別指定の木曜。この三つのどこに乗れるかで、外に出たあとの戻り方が変わる。次に見るのは、夏に外へ出た選手の名前が、後期の何節のメンバー表から現れるか。

出典: fss.rs(2019-08-04)

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