アカデミーの遠征先を国の名前で数えると、半分はアジアだった

日本の育成年代の海外遠征は、欧州ばかりではない。理由は後から書くとして、行き先を国の名前まで降ろして数えると、半分はアジアになる。

AFC U17女子アジアカップ2027予選の初日が、月曜に一斉に終わっています。グループAでは16-0という試合と、1-1で終わった試合が同じ日に並びました。ほかのグループでも18-0、9-0、6-0、2-0。グループごとに開催地が分けられていて、どのチームも自国ではない土地にいったん集まって初日を迎えている。

引っかかったのは16-0のほうではなく、開催地の置かれ方。アジアの年代別の大会は、参加国を行ったり来たりさせるのではなく、第三国のひとつの街に全チームを集めて数日で畳む形で動いている。では、日本の中学生や高校生がそういうアジアの街に立つのは、代表に呼ばれた日だけなのか。クラブが夏に出しているお知らせを順に開いていくと、そうでもない。

出発日を国の名前で数える

FC岐阜はU-18とU-15の8選手をKRC Genkの海外育成プログラムへ送り、現地ではトップチームの練習を見て、KRC Genkでプレーする伊東純也選手・横山歩夢選手と会う時間も取っています。ブラウブリッツ秋田はU-15Bが7月21日から28日までドイツ、U-18の選手は7月18日から26日まで同じドイツで個人の短期留学。ロアッソ熊本はユースとジュニアユースで韓国強化遠征。徳島ヴォルティスジュニアユースは、U-14でベトナムへ行っています。

国の名前だけ抜き出すと、ベルギー、ドイツ、韓国、ベトナム。四つのうち二つがアジア。

この並びを見て最初に思ったのは、どれもJ1の大きなクラブの話ではないということ。岐阜、秋田、熊本、徳島。クラブの予算の大きさで海外に出られるかどうかが決まっていた頃なら、この四つの名前は並ばなかった。並ぶようになったのは、Jリーグの助成金と企業の協賛、それに渡航を組むコーディネート会社という調達の道ができたからで、つまり遠征費は入団費とクラブの予算だけで積まれているわけではない。

日程のほうも偶然ではない。中学生年代は夏に日本クラブユースサッカー選手権(U-15)があり、高校年代は高円宮杯のリーグが前期と後期に割れる。その切れ目のところに出発日が置かれている。以前海外での活動の出発日を夏に並べたときも、同じ場所に日付が固まっていました。

アジアへ行った十日は、海外経験として数えられているか

「アカデミーが海外に行ってきた」と聞いたときに、多くの人が思い浮かべるのはドイツかベルギーのほうではないかと。韓国での強化遠征やU-14のベトナム遠征を、同じ重さで海外経験として並べている人はどれくらいいるのか。

でも、14歳でベトナムに行くというのは、AFCの大会でいずれ名前が並ぶ国に、14歳のうちに一度足を運んでいるということでもある。予選は参加国のホームではなく、どこかの国の一つの街に集められて数日で終わる形で組まれる。初めて降りた空港からそのまま試合に入るのと、中学生のときに一度その国で試合をしたことがあるのとでは、同じ日程でも体に残っているものが違う。

日本の育成年代の議論は、欧州までの距離ばかりを測ってきた。何歳で欧州に出たか、どのクラブのユースに入ったか。そこは確かに一本の線だけれど、年代別代表が実際に試合をする場所の多くはアジアで、その土地の暑さも芝も移動も、欧州の遠征では一度も通らない。

数え方を変えると、見える本数が変わる

遠征の記事を読むとき、滞在が何日だったか、何人が行ったかは誰でも見る。行き先の国名を縦に書き写している人はあまりいない。書き写してみると、J2やJ3のクラブが中学生年代をアジアへ出している本数が、思っていたより多い。

そしてこの本数は、クラブが自分の判断で増やしたり減らしたりできる。代表の活動は呼ばれるかどうかで決まるが、クラブの遠征は、助成金の申請と協賛の相手とコーディネート先を揃えれば組める。U-14をベトナムへ連れていくか、U-18をドイツへ送るか、両方やるか。そこに各クラブの育成の考え方が、年間計画の日付としてそのまま出てくる。

ドイツ、ベルギー、韓国、ベトナム。四つのうち二つはアジアで、そこは数年後に同じ大会の組み合わせ表で名前が並ぶ国でもある。

出典: www.the-afc.com(2026-10-06)

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