女子の育成年代は上から作られてきた。大会名の頭に振られた回数がそれを言っている

第31回と第22回。同じ2026年の、同じU-15女子の大会名の中で、頭の数字が9つ違う。茨城県サッカー協会が8月28日に掲示した大会情報は「第22回茨城県U-15女子サッカー選手権大会 兼 第31回関東女子ユース(U-15)サッカー選手権大会 茨城県予選」で、一つの見出しの中に9年分の差が同居しています。地域の大会が先に31回積んで、県の大会がその9年遅れで数え始めた、ということ。

ベトナムサッカー連盟は8月17日、U17女子代表が9月10日から21日まで日本で合宿を行うのに合わせ、日本のビザ申請を代行する事業者を募る案内を出しました。対象は法人資格と国の規定に沿った能力を持つ事業者で、書類の提出は8月27日まで、窓口はハノイの連盟事務局。受け取った見積もりを評価して1社を選ぶ、という内容です(vff.org.vn)。

17歳以下の女子が11日間、他国で練習するために最初に動いたのは、選考でも練習の中身でもなく、入国の書類を誰に頼むかという発注だった。受け入れ側にいるのは日本。では、その日本の女子の育成年代は、どこまで積み上がっているのか。

全国は30回台、県は20回台、フットサルは17回

各県協会のサイトに上がってくる女子の大会名を、頭の数字だけ拾って並べると順序が出てくる。山口県サッカー協会が8月24日に結果を掲示したのは「JFA 第30回 全日本U-18女子サッカー選手権大会 山口県予選会」。同じ協会が9月8日に更新した日程・結果のページは「令和8年度山口県U-15女子サッカーリーグ 兼JFA第31回全日本U-15女子サッカー選手権山口県大会」。徳島県サッカー協会が9月4日に要項を出したのは「JFA 第17回全日本U-15女子フットサル選手権大会 徳島県大会2026」。

全国大会は30回・31回を数え、関東の女子ユース(U-15)選手権も31回。それに対して県単位の選手権は茨城で22回。フットサルは17回。同じ「女子の育成年代の大会」と一括りにされていても、続いてきた年数が10年以上違う。

面白いのは「兼」の使われ方。山口のU-15はリーグ戦そのものが全日本選手権の県大会を兼ねている。茨城の県選手権は関東大会の予選を兼ねている。参加チーム数がまだ限られる年代で、年間を通した試合数を確保しながら全国への入口も残すために、一つの大会が二つの役目を持たされている。男子のU-15が全国大会(クラブユース選手権は第41回)と県リーグ・地域リーグを別々に持っているのとは、日程の作り方そのものが違う。

下の層は、まだ数え始めたばかり

年代を下げると回数は消える。埼玉県サッカー協会が9月1日に告知した「2026埼玉県女子U-13リーグサッカー大会」には第何回という表記がなく、日程・結果は県女子連盟のサイトにある。9月7日に更新された「JFA U-15女子サッカーリーグ2026 関東」には浦和レッズレディースジュニアユース、INAC白岡SCレディース、ちふれASエルフェン埼玉マリU-15、RB大宮アルディージャWOMEN U15が並ぶ。U-13は県、U-15は地域、という段で試合の場所が積まれている。

さらに下、U-12は普及の側から始まっている。群馬県サッカー協会は9月19日にフットステージ新前橋で「GuFA U-12女子スキルアップ練習会」を開き、2026年度から女子サッカー普及・育成プロジェクトをスタートさせたと書いています。選抜ではなく「もっと上手くなりたい」層への呼びかけ。県協会が自分でボールを蹴らせる会を開くところから始めるという話で、31回のほうから数えれば、こちらは1回目。

事務の担い手も別建て。山口のU-18女子は主催が県協会、主管が県協会の女子委員会。埼玉のU-13女子は県女子連盟。福岡県サッカー協会は女子トレセンU13・U14・U15・U17の年間計画と参加承諾書兼同意書を自サイトに置き、6月27日から28日の九州トレセンマッチ女子U13・U14へ選手を派遣している。男子の高校年代が県高体連サッカー専門部で要項を作り県協会が配るのと同じ二段の構えを、女子は別の名前の部署で持っている。

国際の予定は、代表のまわりにしか置かれていない

海外と当たる機会も回数で見える。JFAとアディダスの短期留学は2023年度から回っているが、女子が対象になったのは2025年度が初めてで、バイエルン・ミュンヘン女子へ8月15日から30日まで4名。2026年度もU-17日本女子代表の4名を同じ相手に送る。JFAエリートプログラムの女子U-14日韓交流は、JOCの日韓競技力向上スポーツ交流事業に相乗りする形で9月7日から12日までJヴィレッジ、9日と11日にU-14韓国女子代表とトレーニングマッチ。発表された参加者の所属にはRB大宮アルディージャWOMEN U15と口石フットボールクラブが並んでいた。

年に1回、4名。あるいは他競技も含む二国間事業の枠に乗って6日間。女子の国際経験は、代表とその候補のすぐ周りにしか置かれていない。県のU-13リーグや県選手権の日程表に、他国のチームと当たる予定は一行も入っていない。ベトナムの連盟がビザ代行の見積もりを集めているのと同じ実務を、日本の県協会が女子の年代で抱える場面は、まだ来ていないということ。

女子の育成年代は、全国と地域の大会を30回積んでから、県の大会と普及の練習会を後から埋めてきた。上から作った順序が、大会名の頭の数字にそのまま残っています。だから「機会が足りない」と言う前に、県の要項が上がってきたら大会名の頭の回数を拾って、全国・地域・県で何年分ずれているのかを並べ直すところから手をつけたい。

出典: vff.org.vn(2026-08-17)

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