豪雨の中で輝いた武蔵越生、4-0の快勝を支える要因とは?

埼玉県高体連サッカー専門部が公開している大会資料を開くと、武蔵越生高校サッカー部が2024年6月に戦った3試合の記録がそのまま出てきます。日付、会場、開始時刻、スコア。そこに気象庁の降水量データと競技規則の条文を重ねると、タイトルにある「4-0の快勝」の先に何があったかが見えてきます。

結論を先に書きます。武蔵越生は初戦を1-0、2戦目を4-0で勝ち、3戦目をPK戦の末に落として敗退しました。「豪雨」という言葉は、気象庁の記録では支えられません。ここから先は、その根拠になった資料と、2024年から2026年まで積み重なった記録を並べます。

2024年の総体埼玉県予選で武蔵越生が戦った3試合

大会の正式名称は「令和6年度 学校総合体育大会 兼 全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選」。武蔵越生は3試合を戦い、3回戦で敗退しています。

1回戦(6月1日)、自校のグラウンドで1-0

6月1日の土曜日、10時開始。会場は武蔵越生高校で、相手は伊奈学園。1-0で勝っています。学校の公式サイトによれば、この会場は人工芝です。

施設では、人工芝のサッカー場と野球場を有し、昨年には部室・柔道場・剣道場・弓道場・和太鼓練習場を新設致しました。

武蔵越生高等学校 公式サイト「学校概要」

2回戦(6月2日)、聖望学園で4-0

翌6月2日の日曜日、14時開始。会場は飯能市の聖望学園高校で、相手は国際学院。4-0で勝っています。タイトルにある「4-0の快勝」はこの試合を指します。

3回戦(6月8日)、西武台でPK戦の末に敗退

6月8日の土曜日、10時開始。会場は新座市の西武台高校。相手はその西武台で、1-1のまま延長でも0-0、PK戦を3-4で落として敗退しました。西武台はプリンスリーグ関東2部に所属していて、3回戦からの出場です。つまり武蔵越生は、西武台の初戦に、西武台のグラウンドでぶつかっています。

その西武台は決勝まで進み、準優勝しました。回戦の呼び方は、埼玉県高体連サッカー専門部が公開している大会総評で確認できます。準優勝した西武台についてこう書かれています。

西武台は、初戦となった3回戦武藏越生に PK 戦で辛勝、準々決勝浦和南を1-0で下し、準決勝正智深谷に再び PK 戦の末勝利と紙一重の接戦をものにする勝負強さを発揮し、決勝に駒を進めてきた。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

西武台との対戦が3回戦だとここに明記されています。ここが3回戦なら、その前の2試合は2回戦と1回戦になります。同じ年の秋に行われた選手権の県大会で、武蔵越生の名前の横についている記号は「総16」です。高体連自身が、この夏の大会でのベスト16という位置づけでシードを組んでいます。なお、この総評は校名を「武藏越生」と旧字で書いています。トーナメント表のほうは「武蔵越生」です。同じ団体の同じ大会の資料でも、表記は割れています。

総評は、PK戦を2度勝ち上がった要因としてゴールキーパーの名前を挙げています。

3回戦と準決勝のPK戦においては、守護神 GK①松田が187cmの長身を生かし、好セーブを連発し勝利の立役者となった。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

3試合をまとめると、次のようになります。日付はすべて2024年です。降水量は会場に最も近い観測所の値で、6月1日と6月8日は9時から18時までの合計、6月2日は14時から15時30分までの合計です。読み方は後の章で説明します。

日付 回戦 対戦とスコア 会場 開始 降水量
6月1日(土) 1回戦 武蔵越生 1-0 伊奈学園 武蔵越生 10:00 0.0ミリ
6月2日(日) 2回戦 国際学院 0-4 武蔵越生 聖望学園 14:00 2.0ミリ
6月8日(土) 3回戦 武蔵越生 1-1(延長0-0)、PK 3-4 西武台 西武台 10:00 0.0ミリ

出典は埼玉県高体連サッカー専門部の大会結果(PDF)大会総評(PDF)、降水量は気象庁の観測データです。優勝は昌平高校でした。

優勝 昌平高校(2大会ぶり5度目)

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

「豪雨の中で」は、気象庁の記録で支えられるか

タイトルには「豪雨の中で」とあります。会場と日付と開始時刻が分かっているので、これは確認できます。高体連の資料に天候は載っていませんが、気象庁には載っています。会場と日時さえ分かれば、10分ごとの降水量まで公開されているからです。先に結論だけ書くと、雨の日の試合だったことは正しく、「豪雨」は支えられません

会場の近くで観測しているのは「飯能」

4-0の試合の会場、聖望学園高校は飯能市中山にあります。気象庁のアメダスには「飯能」という観測所があり、位置は北緯35度50.3分・東経139度19.3分、標高84メートル。降水量だけを観測していて、気温や湿度は観測していません。

試合の時間帯に降ったのは2.0ミリ

この大会は40分ハーフです。ハーフタイムを含めて14時から15時30分までとみて、飯能の10分ごとの記録を足すと2.0ミリになります。この間で最も降った10分間でも0.5ミリでした。時間帯の取り方で結論が変わらないことも確かめてあります。12時から18時まで広げても5.0ミリです。

その日の飯能の1時間ごとの記録を見ると、日合計は21.5ミリで、その大半は未明と夜に降っています。試合の時間帯にあたる14時台が2.0ミリ、15時台が1.5ミリでした。

強い雨はキックオフの前に抜けている

埼玉県の気象台である熊谷では、その日の降水量は31.5ミリ、1時間の最大は16.5ミリ、日照時間は0.0時間でした。天気概況は昼が「雨時々曇、雷を伴う」です。県内のどこかで強く降っていたのは間違いありません。

ただし、熊谷でその16.5ミリを記録したのは13時までの1時間で、14時台は5.0ミリ、15時台は2.0ミリと落ちています。県西部のときがわの観測所でも、1つの10分間に5ミリ以上降ったのは13時30分・13時40分・13時50分の3回だけで、いずれも14時のキックオフより前です。

気象庁の用語では、10ミリから下に名前がない

気象庁は雨の強さを1時間あたりの雨量で区分していますが、その一番下は10ミリ以上20ミリ未満の「やや強い雨」です。

やや強い雨

気象庁「雨の強さと降り方」

その「やや強い雨」で、屋外の様子は次のように説明されています。

地面からの跳ね返りで足元がぬれる

気象庁「雨の強さと降り方」

試合の時間帯の2.0ミリは、この一番下の区分にも届いていません。

「豪雨」は、そもそも別の意味の言葉

気象庁の予報用語で「豪雨」はこう定義されています。

著しい災害が発生した顕著な大雨現象。

気象庁「予報用語 降水」

用例には使い方の制限まで書かれています。

一般に発表する予報や警報、気象情報等では、「豪雨」単独では用いない。

気象庁「予報用語 降水」

備考にある目安はこの通りです。

c)命名の目安は「浸水家屋10000棟」等。

気象庁「予報用語 降水」

同じページには「集中豪雨」も載っていて、こちらは数時間で100ミリから数百ミリという規模です。

同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨。

気象庁「予報用語 降水」

雨は降っていました。ピッチが濡れていたことも、その日の県内で雷を伴う雨が降ったことも記録に残っています。それでも、この試合を指して「豪雨」と呼ぶことは、気象庁の資料と照らして支えられません。タイトルの「豪雨」は残っていますが、本文として言えるのは「雨の日の試合」までです。

前後の2試合は、雨が降っていない

ついでに1回戦と3回戦も調べました。6月1日と6月8日は、ときがわ・鳩山・飯能・所沢のいずれでも、9時から18時までの降水量がすべて0.0ミリです。熊谷の日照時間は6月1日が9.7時間、6月8日が12.5時間で、天気概況の昼はそれぞれ「晴時々曇」「晴後一時曇」でした。

0.0ミリと「--」は意味が違う

気象庁の表を読むときの注意も書いておきます。0.0という表示は「降っていない」ではありません。

該当現象による量はあるが、0.1に足りない場合に表示します。ただし、降水量の場合は、0.5mmに足りない場合に0.0と表示します。

気象庁「値欄の記号の説明」

本当に降らなかった日は、数字ではなく記号で表示されます。

該当現象、または該当現象による量等がない場合に表示します。

気象庁「値欄の記号の説明」

6月8日の熊谷の降水量欄は、この「--」のほうでした。

PK戦で終わった試合を、規則はどう書いているか

3試合目の敗退はPK戦でした。ここは条文を読むと受け止め方が変わります。

第10条2は、3つの版で1文字も変わっていない

競技規則の第10条は試合結果の決定を定めています。その2項です。

より多く得点したチームを勝ちとする。両チームが無得点または同点の場合、試合は、引き分けである。

サッカー競技規則2024/25 第10条(試合結果の決定)

2024/252025/26を並べて比べると、この2項は完全に同一でした。日本サッカー協会が公開している2023/24の条文とも同じです。つまり、この試合にどの版が適用されていたかを決めなくても、結論は変わりません。

規則の上では、この試合は引き分けです。PK戦は、大会として次に進むチームを決めるために行う手続きであって、試合そのものの勝敗を書き換えるものではありません。実際、高体連の記録も「1-1(延長0-0) PK3-4」と両方を残す書き方をしています。

どの版が適用されていたかは、確認していません

一方で、2024年6月2日の試合にどの版が適用されていたのかは、書きません。日本サッカー協会が公開している条文のページには、その版がいつから施行されたかが書かれていないからです。年度の切り替わりに近い時期の試合なので、調べずに「2024/25版が適用されていた」と書くわけにはいきません。上に書いたとおり、結論に影響しないので、ここは空欄のままにします。

版が違うと、条文の文言は実際に変わる

第10条の3項は、版によって文言が変わっています。2024/25はこうです。

試合中に競技者やチーム役員に示された注意や警告は、キックに繰り越されない。

サッカー競技規則2024/25 第10条(試合結果の決定)

2025/26は同じ箇所がこう書き換わっています。

試合中に競技者やチーム役員に示された注意や警告は、PK戦(ペナルティーシュートアウト)に繰り越されない。

サッカー競技規則2025/26 第10条(試合結果の決定)

違いは括弧の中の「(ペナルティーシュートアウト)」だけです。条文を引用するときは、この括弧も含めて一字一句そのまま写す必要があります。縮めて書くと、読みやすくはなっても引用ではなくなります。

PK戦は細かく手続きが決まっている

キックを行う資格についても条文があります。

・プレーを続けられなくなったゴールキーパーに代わる交代要員を除いて、試合終了時に競技のフィールドにいた競技者または一時的に(負傷、用具を正すためなどで)競技のフィールドから離れていた競技者のみにキックを行う資格がある。

サッカー競技規則2024/25 第10条(試合結果の決定)

人数に差があるチームは、相手と同数になるまで競技者を減らし、除外した競技者の氏名と番号を主審に通知しなければなりません。PK戦は余興ではなく、条文で手続きが定められた決着方法です。

負けた側にとって、この整理には意味があります。80分と延長を戦って同点だった、という事実は残ります。試合の後にどう立て直すかはミスからの立ち直りの記事にまとめています。

大会資料の記号は、こう読む

トーナメント表でチーム名の横にある記号は、1種類ではありません。

数え上げると算術で閉じる

総評の大会概要に、参加校の内訳が書かれています。

本大会は、プレミア EAST1校、プリンス関東2部1校、県1部9校、県2部12校、各支部代表23校(東5、西7、南7、北4)の合計46校によるトーナメント方式で実施された。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

トーナメント表の記号を数えると、「PE」が1、「P関」が1、「S1」が2、「S2」が11、「関」のつくものが8、東西南北のつくものが23で、合計46になります。県1部9校のうち7校は「関」の記号を持っているので、S1の2校と足して9。県2部12校のうち1校も「関」を持っているので、S2の11校と足して12。総評の内訳と一致します。

ここから読み方が決まります。S1・S2は所属リーグの名前で、順位ではありません。関のあとの数字は、関東大会県予選でどこまで勝ち上がったかを示すシードです。東西南北のあとの数字が、支部代表の中での順位です。シードの効き方も総評に書かれています。

なお、プレミア所属の昌平高校、プリンス所属の西武台高校と関東大会出場の正智深谷高校、成徳深谷高校は 3 回戦から、関東大会県予選ベスト8の6校(細田学園高校、武南高校、聖望学園高校、立教新座高校、浦和南高校、埼玉栄高校)は2回戦から出場した。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

2024年の武蔵越生は「S1」でした。県1部に所属していて、関東大会県予選のシードは持っていない、という意味になります。敗れた相手の西武台は「P関」で、プリンスリーグ関東2部の所属です。

年度によって記号の体系そのものが変わる

厄介なのは、シードの根拠にする大会が年度で変わることです。2025年の総体県予選で武蔵越生についている記号は「関16」、2026年は「S1」で、秋の選手権では「総16」です。同じ団体の同じ形式の表でも、記号の意味は年度ごとに確認したほうが安全です。

スコアの「1延0P3」は3つの数字

もうひとつ、読み違えやすいのがスコアの表記です。トーナメント表では上下2行に「1延0P3」「1長0K4」と書かれていますが、これは縦書きの「延長」と「PK」が2行にまたがっているだけです。上の行が1得点・延長0・PK3、下の行が1得点・延長0・PK4を意味します。数字だけ拾うと13対10のように見えてしまいます。

その後の2年間、武蔵越生に何が起きたか

単発の試合記事のままだと、翌年には読む理由がなくなります。同じ資料の続きを並べます。2024年の夏から2026年の夏まで、確認できた大会は5つです。

2024年秋の選手権、また同じ年にPK戦で敗退

10月13日の1回戦は蕨に6-1。10月20日の2回戦は市立浦和と2-2、延長でも0-0で、PK戦を3-4で落としました。夏も秋も、同じ年に同じ3-4のスコアでPK戦を落としています。

2025年の総体、3試合目で武南に敗退

この年の大会要項は総評に書かれています。

2025年5月31日から6月15日にかけてプレミア E A S T1 校、プリンス関東 2 部 1 校、県リーグ所属の20校、各支部代表20校の計42校によるノックアウト方式のトーナメントで40分ハーフ、延長20分、決着が決まらない際には P K 方式で勝者を決めるルールで実施された。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和7年 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

武蔵越生は5月31日に浦和北へ2-06月3日に細田学園と1-1からのPK戦を8-7で勝ち6月7日の3試合目で武南に2-2、延長を0-1で落として敗退しました。なおこの年の総評は、大会全体についてこう書いています。

大会期間は悪天候の日が多く、日程変更もある中でピッチ状況が難しい中での試合が多くあった。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和7年 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

天候が試合に影響したと大会側が書くときは、こういう書き方になります。個々の試合を「豪雨の中で」と書いた資料は、3年分を通して1つも見つかりませんでした。

2025年秋の選手権、ラウンド16で敗退

10月25日、成徳深谷に0-1で敗れています。高体連の結果表はこの1行です。

③ 武蔵越生 0 - 1 成徳深谷

埼玉県高体連サッカー専門部「令和7年度 第104回全国高等学校サッカー選手権大会 埼玉県予選会 決勝トーナメント ラウンド16 試合結果」

2026年の総体、また3試合目で敗退

5月30日に三郷北へ3-05月31日に立教新座へ1-06月6日の3回戦で浦和学院に1-3で敗れました。この年の要項も総評に書かれています。

1 つの県代表枠をかけて 40 分ハーフ・延長 20 分・PK 方式によるトーナメント戦を争った。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和8年度 学校総合体育大会 兼 全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

5つの大会をまとめると、次のようになります。

大会 敗退した回戦 最後の試合 出典
2024年 総体 3回戦 西武台に1-1(延長0-0)、PK 3-4 高体連
2024年 選手権 2回戦 市立浦和に2-2(延長0-0)、PK 3-4 高体連
2025年 総体 3回戦 武南に2-2、延長0-1 高体連
2025年 選手権 ラウンド16 成徳深谷に0-1 高体連
2026年 総体 3回戦 浦和学院に1-3 高体連

夏の総体に限れば、2024年・2025年・2026年と3年続けて3回戦で負けています。初戦と2試合目は勝てていて、3試合目で止まる。5大会のうち3大会は、PK戦か延長までもつれています。1試合だけを見て「快勝したチーム」と書くのと、5大会を並べて見るのとでは、見えるものが違います。

あえて書いていないこと

ここまでの記録に出てこないものもあります。書いていない理由を残しておきます。

2人の高校生の氏名とプレー評

この3試合に出た選手個人の氏名やプレーへの評価は、ここには書いていません。高校サッカーを扱う媒体、学校の公式サイト、サッカー部の公式SNSのいずれでも確認できる名前が見つからなかったからです。見つからないことは存在しないことではありませんが、確認できないものを事実として書くことはできません。加えて相手は未成年です。試合を直接見ていない立場で、高校生個人のプレーを名指しで評価する必要もありません。

指導者の発言と、欠場の理由

指導者のコメントや、体調不良で主力を欠いていたという話も書いていません。出所を確認できる資料が見当たらないからです。高校の部活動の欠席理由は、そもそも公表されている情報ではありません。

戦術の解説

「ラインを高く保って素早く敵陣に進入する戦法が功を奏した」といった戦術面の解説も書いていません。試合を見ていない立場で書ける内容ではないからです。試合の見方そのものは相手チームを分析する記事にまとめています。何を見て、見えたら何を変えるかという形です。

県予選の結果を自分で調べる手順

まとめサイトを経由せず、大会主催者の公式資料に直接たどり着く手順です。よくある落とし穴も一緒に書きます。

3ステップ

まず、都道府県の高体連サッカー専門部のサイトを開きます。「◯◯県 高体連 サッカー」で見つかります。次に大会名で探します。夏なら「学校総合体育大会」または「総体」「インターハイ予選」、冬なら「選手権予選」。年度ごとにページが分かれていることが多いです。最後に、組み合わせ表のPDFを開きます。日付・会場・時刻・スコアがすべて入っています。

結果のPDFだけでなく、大会総評のPDFも探してください。今回、回戦名も参加校の内訳も試合時間も、全部そちらに書いてありました。

罠1: PDFの中で校名は1文字ずつ離れている

トーナメント表のPDFは、レイアウトの都合で校名の文字が1つずつ離れて配置されています。ブラウザやテキスト検索で「武蔵越生」と入力しても、2025年と2026年の大会表では1件しか当たりません。空白を無視して探すと「武 蔵 越 生 S 1」の形で見つかります。この空白を見落とすと、実際には出場しているのに「出ていない」と誤って結論づけてしまいます。資料に無いという主張ほど、探し方を疑ってください

罠2: トーナメント表は右半分を右から左に読む

トーナメント表は左右から中央に向かって進む形式なので、右半分のチームは右から左に読みます。慣れないと勝ち上がりを逆に読みます。

「武蔵越生は強いのか」への答え

この検索で来る人がいます。評価はしません。公式の記録で答えます。

2024年の総体県予選では2試合勝って、3試合目にPK戦で敗れました。2試合で5得点0失点、3試合目も1-1で80分と延長を戦い切っています。この年の準決勝についての総評の書き方を見ると、この年代の80分がどういう長さかも分かります。

試合は 80 分では決着がつかずに延長戦へ突入した。

埼玉県高体連サッカー専門部「令和6年度 学校総合体育大会兼全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選 大会総評」

そのうえで、上の表の5大会を見てください。強いか弱いかという言葉より、この並びのほうが正確です。

学校そのものについても書いておきます。武蔵越生高校は埼玉県入間郡越生町上野東にあり、学校の沿革によれば、この校名になったのは平成5年4月です。

校名を武蔵越生高等学校と改称

武蔵越生高等学校 公式サイト「学校概要」

埼玉県高体連の「栄光の記録」には、1991年度(平成3年度)の行の下に、2列だけの行で「私立越生 初」と載っています。私立越生は改称前のこの学校です。ただし、この2列だけの行がどの大会の欄に属するのかを表から確定できなかったので、何の記録なのかは書きません。

まとめ

  • 2024年の総体埼玉県予選で、武蔵越生は1回戦(6月1日)伊奈学園に1-0、2回戦(6月2日)国際学院に4-0で勝ち、3回戦(6月8日)西武台に1-1(延長0-0)、PK 3-4で敗れた
  • 試合当日の降水量は気象庁の記録で2.0ミリ。「豪雨」という言葉は支えられない
  • 記号のS1・S2は所属リーグの名前、関のあとの数字は関東大会県予選のシード
  • 競技規則の第10条2は2023/24から2025/26まで同一。規則上この試合は引き分けで、PK戦は次に進むチームを決める手続き
  • 2024年から2026年までの5大会を並べると、夏の総体は3年続けて3回戦で敗退している

子どものサッカーにおける相手や審判への態度は礼儀とマナーの記事に、味方との関係は協調性と責任感の記事にまとめています。自分のプレーの型を考えるならプレースタイルの記事をどうぞ。

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