勝ち上がった側の一覧ではなく、そこに名前が載らなかったチームが次にどこへ申し込むのかを先に見ている。
AFC U17女子アジアカップ中国2027の予選が日曜に終わり、本大会に出る顔ぶれが決まった。第1節は月曜に、第2節は木曜に終わっていて、最終節までが短い日程に収まっている。
予選という一語で、入る側と外れる側が同じ日に決まる。外れたほうの名前は、そのあとどこにも出てこない。日本の育成年代でも似たことは毎月起きていて、中学1年生の年代だと、それが県協会のページに上がってくるカップ戦の案内の中に、はっきり文字で書いてあります。
対象の欄に「参加していないチーム」と書いてある
群馬県サッカー協会が出していた、令和8年度 第29回 群馬県サッカー協会長杯 ユース(U-13)サッカー大会の予選リーグ参加申し込みの案内。対象のところに、関東・Kリーグに参加していないチーム、と書いてあります。
出られる条件ではなく、出られない条件のほうが先に書いてある。上の段のリーグに名前を置いているチームは、この大会には申し込めない。つまりこの大会は、リーグ組と非リーグ組を分けたうえで、後ろのほうだけを集めて組まれている。
これを「上に行けなかったチームの大会」と読むと、たぶん読み方を間違える。第29回。29年ぶん積まれている大会に、毎年決まった数のチームが申し込んできたということ。U-13は、小学生年代の全日本U-12のように半世紀続く全国大会があるわけでもなく、U-15のクラブユース選手権のように夏の全国が待っているわけでもない。県の単位で、誰が何試合やれるかが毎年決め直されている年代です。その中で29年分の日程を実際に抱えてきたのが、この県協会長杯のほう。
5,000円と5,000円
参加料の行を見ると、予選5,000円、決勝トーナメント5,000円。一本の金額ではなく、二つに割って書いてある。
予選リーグで終われば5,000円。決勝トーナメントに乗ったら、そこでもう5,000円。勝ち進むほど足されていく形になっている。申込期限は10月23日で期限厳守、申し込みはメール。一次予選代表者会議は10月29日の19時から、出席必須。
金額だけ見れば、5,000円に5,000円を足したところで大きな額ではない。ただ、この大会に申し込んでいるのは、上の段のリーグに入っていないチーム。年会費と月謝で回している街クラブや、中学校の部活がそこに並ぶ。勝った翌週に、予定していなかった5,000円の支出が決まるという形になっている。
年度の予算は春に組む。そのとき、決勝トーナメントまで行く前提で組むのか、予選で終わる前提で組むのかを、13歳の本人ではなく大人が先に決めている。勝ち進む前提で組んでおけば余る。組まなければ、勝った日に誰かが立て替える。どちらも、ピッチの上の話とは別のところで起きている。
U-13はもともと試合の数が安定しない年代で、U-13のリーグで次の試合までの間隔を数えたときにも、日程が月をまたいで開くことがあった。そこへ、二段に割られた参加料のカップ戦が重なる。試合が増えるのはいいことだけれど、増えた分の金額は、増えた側が払う。
誰を外しているかで、その大会の場所が決まる
県協会のページに並ぶ年代別のカップ戦は、名前だけ見ていると全部同じに見える。見分けがつくのは対象の欄。誰を呼んでいるかではなく、誰を対象から外しているか。そこに「関東・Kリーグに参加していないチーム」と書いてあれば、その大会は上の段と重ならないように置かれた日程だと分かる。重ならないように置くというのは、同じ週に両方へ出なくていいということでもある。
大陸の予選なら、負けた国の次の日程は四年後になる。U-13でそれをやったら、12歳や13歳の一年が丸ごと空く。だから県協会は、上のリーグに入らなかったチームだけを集めた大会を29回ぶん開いてきた。開いてきた側の工夫を、参加料の行だけ見て「集金」と読むと何も見えない。逆に、工夫だからと金額を見ないでいると、勝った家庭に何が起きているかが見えない。
次に県協会のページで年代別のカップ戦の案内を開いたら、回数と日程の前に参加料の行を探して、それが一本なのか、予選と決勝トーナメントで何段に割られているのかを数える。
出典: www.the-afc.com(2026-10-12)