2016年2月、筆者はさいたま市桜区のレッズランドで試合をしました。集合9時、キックオフ10時。車を持っていないので、電車とバスで行くしかありません。前の晩に行き方を調べたのですが、これという情報がどこにも見つかりませんでした。
いちばん困ったのは、駅からグラウンドまでが遠いことでした。最寄駅から4km近くあり、歩けば1時間かかります。当時のレッズランドは土日祝に無料のシャトルバスを走らせていて、現実的な行き方はそれ一本でした。そのバスは、いまはもう走っていません。
無料シャトルバスは2021年2月末で終わっています
検索して出てくる無料シャトルバスの案内は、すべて古い情報です。運営者自身が公式のアクセスマップにこう書いています。
以前運行しておりました無料シャトルバスは、2021年2月末をもって終了いたしました。現在は運行しておりません。(検索サイト等で表示される場合がございますが、削除するよう努めております。あらかじめご了承ください)。
一般社団法人レッズランド「アクセスマップ」(2026年8月25日閲覧)
運営者が「削除するよう努めております」とわざわざ書き添えるほど、終わったバスの案内がネットに残っているということです。「最寄駅は北浦和」と書いてある案内を見かけたら、それは2021年より前のものです。北浦和駅は、シャトルバスの始発地だったから最寄駅でした。バスが無くなった時点で、その前提ごと消えています。
当時のバスがどういうものだったかも書いておきます。運行は毎週土曜・日曜・祝日だけ。毎時00分に北浦和駅、05分に南与野駅を出て、20分にレッズランドへ着く、1時間に1本のダイヤでした。定員は25名で、満席なら乗れません。しかも使えるのはレッズランド会員と施設利用者だけです。乗り場には「看板・目印などの案内表示はありません」と運営者が明記していて、北浦和はNTT北浦和ビルの近く、南与野は国道463号線沿いの吉野家駐車場入口付近。バスが見えたら手を挙げて運転手に合図する、という乗り方でした。旧サイトの案内が、いまもそのまま残っています。
いまの行き方は、路線バスです
公共交通機関で行くなら、公式が案内しているのは国際興業バスの路線バスです。どの駅から乗っても、降りるのは「下大久保」バス停。そこからレッズランドハウスまで徒歩6分です。
浦和駅(JR京浜東北線・高崎線・宇都宮線)からは西口2番のりば、大人300円、約25分。乗るのは「大久保浄水場」行きです。ここで乗り間違えると戻ってこられません。
※桜区役所行きは下大久保まで行きませんのでご注意ください
一般社団法人レッズランド「アクセスマップ」(2026年8月25日閲覧)
南与野駅(JR埼京線)からは西口1番のりば、大人240円、約11分。「埼玉大学経由志木駅東口」行きに乗ります。ふじみ野駅東口行きと北朝霞駅行きもありますが、どちらも本数僅少です。ここにも落とし穴があります。「埼玉大学ゆき」に乗ってしまうと埼玉大学バス停で降りることになり、レッズランドハウスまで徒歩約16分。行き先の表示は必ず確かめてください。
志木駅(東武東上線)からは東口4番のりば、大人290円、約20分。北朝霞駅(JR武蔵野線。東武東上線の朝霞台からも使えます)からは2番のりば、同じく大人290円、約20分です。
路線バスは本数がそれほど多くありません。集合時刻から逆算して、駅には30分の余裕をもって着いておくと慌てずにすみます。
車で行くなら、カーナビの目的地は「レッズランドハウス」です
公式がわざわざ注意しているのが、この目的地の設定です。グラウンド側を指定すると、交互通行が難しいルートが表示される場合があります。目的地はレッズランドハウス、住所は〒338-0825 埼玉県さいたま市桜区下大久保1771、電話は048-840-1541です。
東京方面からは、首都高速埼玉大宮線の浦和南出口から6.5km。さいたま市役所からも、さいたま新都心からも6.5kmで、いずれも「下大久保交差点」を経由します。
駐車場は使う施設で分かれています。レッズランドハウス前が約20台。サッカー場やフットサル場を使うなら約170台の第1駐車場、テニスコートや天然芝ミニサッカー場なら第2駐車場です。
バス停に着いてからも、まだ歩きます
当日いちばん効くのは、たぶんこの話です。レッズランドハウスからグラウンドまでが、けっこう遠い。筆者が行ったときは、荷物を持って歩いて10分近くかかりました。バス停から徒歩6分でレッズランドハウス、そこからさらにグラウンドまで歩くことになります。集合時刻ちょうどにバス停へ降りる計算では間に合いません。
施設が広いからです。天然芝のサッカー場、人工芝のサッカー場A1とA2、フットサル場、テニスコート、天然芝ミニサッカー場、デイキャンプエリアまであります。受付はレッズランドハウスなので、着替えの時間も含めて逆算してください。集合の30分前にはバス停を降りているつもりで、ちょうどいいくらいです。
運営しているのは、もう「株式会社」ではありません
レッズランドは2005年4月、東京農業大学が管理・運営していた「東京農業大学浦和総合運動場」の敷地と設備を引き継いで始まりました。2008年8月1日からは、浦和レッズが資本金5,000万円を全額出資した株式会社レッズランドが運営を担います。浦和レッズは法人化の発表で、その狙いを「運営を浦和レッズと別法人にすることで、透明性の確保、組織体制などの強化を図ります」と説明していました。
その会社は、いまはありません。
浦和レッズは、クラブ設立25周年を機に「一般社団法人レッズランド」を2017年2月1日(水)付けで設立いたしました。
浦和レッドダイヤモンズ「一般社団法人レッズランドの設立について」(2017年2月2日)
株式会社レッズランドは2017年8月1日に一般社団法人レッズランドへ事業を譲渡し、そこで役目を終えました。いまの法人は基金3億5,000万円を浦和レッドダイヤモンズ株式会社が全額拠出する形で、おもな事業内容は9項目に増え、さいたま市浦和西体育館の指定管理者にもなっています。施設の名前は変わっていませんが、運営している法人は入れ替わっています。
ここで働きたい人もいると思うので書いておくと、アルバイトの募集は公式サイトに出ています。時給1,170円~、交通費支給です。
人工芝と、入口にあった看板
2016年に行っていちばん印象に残ったのは、人工芝でした。それまで見たどの人工芝よりもきれいで、しかも黒いゴムチップが入っていません。転んでもユニフォームが黒く汚れない。洗濯する保護者にとっては、これはかなりありがたい話です。
入口の付近には、原口元気選手の看板がありました。「僕を育ててくれたレッズランド。ここから皆も世界を目指そう!!」という言葉と、笑顔の写真。筆者が最後に行ったのは2016年なので、いまも同じ看板が立っているかどうかは分かりません。
原口元気は、この施設と無関係な選手ではありません。
【サッカー歴】江南南サッカー少年団→浦和レッズジュニアユース→浦和レッズユース→浦和レッズ
浦和レッドダイヤモンズ「原口元気 ヘルタ・ベルリンへ完全移籍合意のお知らせ」(2014年5月25日)
ヘルタ・ベルリンへの完全移籍合意が発表されたときの、本人のプロフィールです。レッズランドは2008年の法人化の時点で、事業内容のひとつに「浦和レッズアカデミーセンターへの施設やサービスの提供」を掲げていました。下部組織が使う場所です。ここで育った選手がドイツへ渡った、という順番になります。この年代の受け皿がどうなっているかはJリーグクラブアカデミーセレクションの実態で書きました。同じ浦和の下部組織から出た選手の道のりは浦和レッズ関根貴大選手の成功と挑戦:ドリブル技術から海外経験、そして未来へで追っています。クラブ本体のいまの姿は浦和レッズの進化:戦術と選手が織り成す新たな強さにまとめました。
ひとつ断っておくと、いま予約して使う人工芝が、筆者の見た面と同じとは限りません。人工芝サッカー場は2019年4月にA2が加わって2面になりました。
ピッチサイズ:105m×68m(アストロ社製人工芝 ロングパイル・ゴムチップ・砂なしタイプ)
一般社団法人レッズランド「2019年4月から人工芝サッカー場A2がオープン!」(2026年8月25日閲覧)
A2の仕様には、ゴムチップと書かれています。予約のときにA1とA2の指定はできないので、どちらに当たるかは行ってみないと分かりません。
ここから第二の原口元気が育ってほしい
行き方は変わりました。無料のバスは無くなり、運営する法人も入れ替わりました。それでも、浦和レッズが自前で持つ広いグラウンドで、子どもも大人も週末にボールを蹴っている。そこは10年前と変わっていません。
アクセスが不便だという声は、いまもあると思います。駅からバスに乗り継いで、降りてからさらに歩く場所です。それでも一度行けば、この施設がなぜここにあるのかは分かります。ここから第二の原口元気が育ってほしい。筆者は本気でそう思っています。


