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本田圭佑がアメリカMLSに移籍する本当の意味とは


ソルティーロファミリアサッカースクールが急速なスピードで全国展開を拡大している。


すでにアメリカやアジアでもスクール事業を始めており、着々と「本田イズム」を世界各国のスクール生に継承しているところだ。


今夏、新シーズンを迎え、モンテッラ監督のもと出場の機会が激変している本田圭佑だか、ロシアワールドカップを控えていることを考えると、コンスタントに出場(レギュラーを獲得)できるクラブへの移籍が望まれる。


一部報道では本田圭佑がMLSへ移籍すると報じられているが、なぜ本田圭佑は一流が一同に集結するヨーロッパリーグにとどまらず、まだ本当の意味で確立されていないアメリカサッカーが選択肢に入っているのかを考える。


ソルティーロとは

この記事をご覧の方はすでにご存知のことだろう。ソルティーロとは、現役日本代表選手の中心選手として活躍している本田圭佑がプロデュースするサッカークラブである。


2012年に開校し、現在5期目である。スクール生も開校当社から右肩上がりで増え続けており、全国展開のスピードは加速度的で、ビジネス面では順調と予想できる。


ただ、本田圭佑自身はお金のためだけにやっているわけではなく、実際に多くのスタッフへ給与を支払い、利益だけを追求していると見られるのはシャクであると語っている。


指導者にはキャリアをスタートし始めたばかりの元Jリーガーも在籍しており、本田圭佑自身も積極的に現場へ足を運んで直接指導もしているようだ。


本田圭佑が投資した資金から、ソルティーロにかける想いは相当大きく、色んなメディアで経営者手腕も取り上げられている。


そんな環境がそろっているソルティーロに属するスクール生の月謝は5000円〜10000円であり、選択するクラスや年齢、スクールの場所によって変わってくるようだ。


サッカーを学ぶ上では申し分のないサッカー環境であり、他と比べても環境は揃っている方だろう。


アメリカ進出の意味とMLSという選択肢

そんなソルティーロだが、なぜ海外展開を、本田圭佑がオーナーとして保有するクラブ「SVホルン」のあるオーストリアで立ち上げなかったのか。また、なぜ所属するクラブの拠点であるイタリアの地や周辺国で立ち上げなかったのか。本田圭佑はなぜアメリカに進出したのか。


本田圭佑の視野には、サッカースクール事業をアメリカで拡大させようと言う考えは主軸にはならないだろう。駐在員や日系の育成世代を集めて、アメリカでクラブ運営を行うには、ヨーロッパ諸国のスクールマーケットよりも格段に大きく可能性はあるはずだ。まずはその辺の事情も考慮しているとみられる。


また、今後の数年間はソルティーロはあくまでも日式サッカークラブとして日本人を対象にサービス展開をしていくのだろう。


リソース面で英語や現地語を話せて、かつサッカーを指導できる人材を確保するのは困難であり、彼らがまた指導できるのはあくまでも日本語を理解できる日本人スクール生が中心となるからだ。通訳を介さない指導の重要性は本田圭佑が一番理解しているはずだ。


だが、アメリカ進出のメインとなる要因としては、マーケットの大きさだけを理由とはしていないだろう。


本田圭佑ビジネスをグローバルに壮絶な構想を描いた時、アメリカで「本田圭佑」ブランドを周知させる必要があることや、世界一のビジネス大国アメリカで得られるだろう経験値や人脈、さらに本格的な英語を習得しさらなるコミュニケーションスキルをアップさせることで、後に日本を拠点として世界に向けて発信するであろう本田圭佑ビジネスの通過点には、アメリカで生活基盤を置く必要性を感じているはずだ。


また、ソルティーロのスクール事業からジュニアユース、ユース、そしてSVホルンと、組織の粗さが多少残るが、スタートからゴールのレールはすでに敷かれ、同一国内ではなく全世界規模で実現されている。


現にアフリカでのスクール展開計画があり、開校までは時間の問題であろう。


MLS移籍の報道が世の中に出ているのは、本田圭佑が自ら戦略的に仕掛けているようにも思える。


自身がイタリアでサッカーを続けるよりも、アメリカに拠点を移す準備を始めていることを誰かに話し、実際に訪問する。


どちらかと言うとサッカー選手としてのキャリアよりもビジネスマンとしてのキャリアを積む思考や判断基準が自分の中で高まっており、もはや一般的なサッカー選手とはかけ離れた「人」ではないだろうか。


とあるインタビューでも「サッカー選手はあくまでも通過点」と語っているように、すでに本田圭佑はその先のビジネスの世界へ気持ちが行ってしまっているのかもしれない。


もしそうであれば、より一層ロシアワールドカップを本田圭佑に任せるわけにはいかない。


本田圭佑ビジネスとは

ソルティーロ、SVホルンは報道にもあるように、自身の経験やサッカーに対する想いを伝授する場として、選手の立場としても世界へ飛び立つチャンスが得られる場として知られている。


ただ、本田圭佑ビジネスにはもっと大きな想いや、誰も思いつかないようなアイデアで溢れている。


「マイケルジャクソンを超える」と真顔で答えることができる本田圭佑は、とにかく自分の力で世界を変えたいという野望が強く、そして周りの人を引き込む力を持ち合わせているのだ。


それは、どんな形であろうとセリエAの名門クラブであるACミランで背番号10番を背負ったことが形として証明され、自分の力で成り上がったと言う経験からも、失敗を恐れず戦略的に前に進む術を知っているのだろう。


先日、「KSK Angel Fund(本田圭佑の個人投資(エンジェル投資)組織)」として初の投資が行われた。教育に対するスタートアップに初めてのファンドを実施したばかりだ。


投資先が教育環境を支える会社からも、本田圭佑≒教育(指導)というテーマは絶対的なものだと確信できる。それをビジネスでどう展開するのだろうか。


スクールやSVホルンはあくまでも環境作り。その先にある本田圭佑ビジネスは、きっと日本の教育文化に大きな変革をもたらすのではないかと期待している。そして、その布石を打つ手がMLSへの移籍ではないだろうか。

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