約1か月。流通経済大柏高3年でCBのメンディ・サイモン友主将が、この夏に欧州で過ごした期間です。川崎フロンターレU-15生田の出身で、今年の日本高校選抜にも入っている選手が、高校3年の夏に1か月チームを離れ、8月末に帰ってきた。
年間を通して続くリーグを戦っているチームで、そんな抜け方ができるのかと思っていた。できる。高円宮杯プレミアリーグEASTは前期と後期に分かれていて、その間に夏の谷がある。高体連の高校に籍を置いたまま個人で海外に出るとき、日本の高校生が使えるのはだいたいこの谷。以前アカデミーの海外活動の出発日を並べたときも、日付は同じ時期に寄っていました。
ダカールのレオポルド・セダール・サンゴール競技場で行われた西アフリカのUFOA A U-17の決勝は、90分を終えて0-0。PK戦3-5でガンビアが勝ち、前の2大会を連覇していたセネガルからタイトルが移りました。順位決定戦でリベリアに勝ったギニアを合わせた3チームが、次のU-17アフリカネイションズカップへ進みます。
ダカールの決勝は、90分もPK戦も同じ一日に畳まれている。勝った側も負けた側も、その日を境に次の大会のほうを向く。区切りが一日で立つ大会というのは、こういう形をしている。流通経済大柏の主将の夏は、そういう切れ方をしていない。
割れているのは日程で、選手の記録ではない
帰国して最初に来た公式戦が、9月5日の後期初戦、前橋育英高戦。チームは1-2で負けている。主将はピッチにいません。累積警告による出場停止でした。
ここが引っかかった。1か月、日本のリーグから完全に離れている。相手も大会名も違う時間が、前期と後期の間に挟まっている。それでも前期のうちに積んだ警告は、後期の1試合目に効いた。
前期・後期という割り方は、運営の側の都合で入れた線。会場を押さえ、審判を配り、真夏の連戦を避けるために、日程表を二つに折る。折ったところで、選手ひとりについた記録までは折れない。カードは一年で数えられている。
つまり、9月5日に出られないことは、8月に欧州へ発つ前からもう決まっていたことになる。帰国日をどこに置いても変わらない。変わるのは、その事実を発つ前に計算に入れていたかどうかだけ。
練習に合流したのが8日。次の試合が13日の横浜FCユース戦。8月末に帰って、8日に練習初日で、公式戦は13日。「1か月の遠征から復帰」という一行の中に、10日以上の段が入っている。
高校生の一年を、どこで数えるか
高校サッカーの一年を、インターハイと選手権という二つの全国大会で数える見方は、まだ強い。勝てば残り、負ければ終わるので、区切りとしては分かりやすい。ダカールの決勝と同じで、その日で切れる。
一方で、高体連の側にも年間のリーグが積まれている。1年生年代のリーグから始まり、その上に県リーグ、プリンスリーグ、プレミアリーグEASTと段が続く。年間のリーグを持つというのは、勝ち負けのほかに、選手が一年ぶんの記録を持ち歩くということ。出場した試合数も、プレーした分数も、もらったカードも、途切れずに足されていく。
これは選手にとって得なことでもある。冬の一試合で名前が出なくても、一年ぶんの積み上げが残る。同時に、夏に一度離れても記録はリセットされない、ということでもある。海外に出る計画を立てるとき、出発日と帰国日だけ見ていると、戻ってきた最初の試合で足を取られる。
日程表を作るのは大人で、警告を持ち歩くのは子どものほう。その二つが同じ紙の上に載っていない。
高校年代のリーグを前期と後期に折っても、選手の一年は折れていない。9月5日の欠場をつくったのは欧州で過ごした1か月ではなく、その手前の前期が残していったもの。次にプレミアリーグの後期の結果を読むときは、点差より先に、誰が初戦のメンバー表にいないかを見る。
出典: fsfoot.sn(2026-09-21)
出典: fsfoot.sn(2026-09-21)