クラブに番号は振らず、全国に届かなかったU-15にもう一本の大会を置いた

日本の中学生年代の大会の参加チーム一覧を上から下まで見ても、クラブの名前の横に番号は振られていない。何番目のレベルのクラブか、という書き方を日本はしない。並んでいるのはチーム名と都道府県名だけで、そのクラブが上なのか下なのかは、夏にどの大会へ出たかという履歴から読むことになります。

イタリアサッカー連盟のロンバルディアの育成・学校部門が、10月20日の20時30分から、3つ目のレベルに置かれたクラブだけを集めて説明の回を開くと知らせていました。テーマは育成クラブの品質の制度で、認定までにどんな要件があり、どの取り組みが認定に効くのかを話す。出てくるのは地域の責任者、基礎活動の担当、心理領域の担当、それに技術開発の担当者。

3つ目のレベル、という呼び方のところで止まった。上位のクラブを集めて表彰するのではなく、下に置かれた側へ協会の人間が出ていって、平日の夜の時間を使う。クラブ一つひとつに番号が付いていて、その番号ごとに話しに行く相手が決まっている。

日本で上下を決めているのは、夏に何に出たか

日本のU-15で同じことをやろうとすると、まず番号が無い。代わりに効いているのは大会の名前です。日本クラブユースサッカー選手権(U-15)に出たのか、出られなかったのか。夏のこの一点で、全国のクラブは二つに分かれる。

分かれた先に何が置かれているか。出られなかったチームのほうには、JCYインターシティトリムカップ(U-15)がある。全国大会の出場を逃したチーム同士で争う大会。そしてここが行き止まりになっていない。9月13日に三重交通G スポーツの杜 鈴鹿で行われたメニコンカップ日本クラブユースサッカー東西対抗戦(U-15)には、選手権の優秀選手に加えて、トリムカップでMVPとMIPを受けた選手が入っていました。試合はEASTが3-1でWESTに勝っている。

つまり、全国大会に届かなかったチームの側にも、選抜の名簿へ名前が乗る線が一本通してある。入口は二本。選手権の優秀選手と、トリムカップのMVP・MIP。下に置かれた側に日本が用意したのは、集まって話を聞く回ではなく、もう一本の試合だった。選手にとってはこちらのほうが速い。自分のチームが全国に行けなくても、9月の鈴鹿のピッチに立つ目はまだ残っている。

ただ、上がっていくのは個人の名前だけ、とも言える。トリムカップでMVPを受けた選手は東西対抗戦へ呼ばれるが、そのチームは次の夏もまた同じところから始めることになる。ロンバルディアの回で呼ばれているのは選手ではなくクラブで、話の中身は要件と取り組み。個人を抜き上げるのではなく、クラブごと動かそうとしている。どちらが正しいという話ではなく、日本は個人を上げる側に手数を厚く置いてきた、ということではないかと。

同じクラブ名の内側にも線はある

9月13日の東西対抗戦に名前が出た内訳を見ると、広島のジュニアユース本体からは4人が入り、同じクラブ名を冠するもう一つのジュニアユースからはMF久保田裕吾がただ一人選ばれていました。クラブとクラブのあいだだけでなく、同じ名前の内側にも線が引かれている。

以前、スクールがクラス名で選抜度ごとに分かれている話を書いたけれど、クラブの内側がいくつにも割れているのはスクールに限らない。13歳で入るとき、同じ名前の中のどこへ入ったかで、翌年の夏に出る大会の名前のほうが変わってしまう。入った子にそれを選んだ自覚があるかというと、たぶん無い。

この二つを並べて思うのは、日本に足りていないのは選抜の入口ではないということ。入口は二本ある。足りていないのは、トリムカップに回ったクラブそのものに向かって、何をどう整えればいいのかを誰かが話しに行く回のほうではないかと。選手は一人ずつ鈴鹿へ上がっていくが、クラブは置いていかれたまま翌年の夏を迎える。来年の夏に選手権の出場チーム一覧を開いたら、そこに並んでいる名前ではなく、トリムカップのほうへ回ったクラブ名を先に書き写す。

出典: www.figc.it(2026-10-13)

評価 :5/5。