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繰り返されるあやまち、サッカー引退後の早期決断は吉と出るのか


不在着信が電話に残っていました。誰からか一瞬目を疑いましたが、そこにはプロか引退か、大学生選手の決断で取り上げたガンバ大阪ユースの後輩でえる「彼」の名前がありました。


実に珍しい。そう思ったので、すぐに折り返しの電話をしました。何回かコールを鳴らしましたが彼は出ませんでした。間違い電話だったのかなと思っていたら、数時間後に彼から一通のメールが届いたのです。


電話すみませんでした。俺、会社を辞めてサッカー頑張りたいと思います。


本日はそんな彼が決断した「サッカー人生からの引退」のその後をお送りいたします。プロか引退か、大学生選手の決断にまだ目を通していない方は、先に彼の「サッカー人生」をご購読ください。


繰り返されるあやまち

彼との出会いは必然だったような気がします。


東京の新宿駅から京王線で1駅である笹塚駅を降りて、北側の商店街に向かい狭い路地を歩いていると、左手に勢いのありそうな餃子屋さんがあります。約束の場所へはすぐにたどり着きました。


ガンバ大阪ジュニアユースの同期で、東京に出張へ来ていた宮崎氏の紹介で、彼と出会うことになりました。


そもそも宮崎氏がなぜ10歳も離れた当時現役大学生と知り合ったのかと言うと、宮崎氏の仕事が体育会の部活動に対してスポーツ専用アルバムの商品を提供していたので、色んな体育会部活動生と交流があったからです。


その顧客であった、とある体育会サッカー部の選手だったのが彼でした。宮崎氏から「こんな子がいるけど会ってみる?」と言われたので、即答で「会いたい」と言いました。


今から12年前、自分はサッカーを続けるのか引退するのかを決めなければならない境地に立たされていました。


あの時、自分には無数の可能性があると思い込んでいました。また、少しばかり高いプライドを捨て切ることもできませんでした。そして、16年間続けたサッカーを引退することを決断したのです。Jリーグと言う日本サッカーの最高峰へ挑戦することはありませんでした。


そして引退して間もない数年後に、NEWJIを立ち上げたのですが、全ては捨てきれないサッカーへの思いをどんな形でもいいからリベンジしたいと、熱い気持ちを抑えきれぬままにスタートしました。


本気でサッカーをしていた選手にとって、いきなり違う世界へ行くと決断した時、その瞬間は吹っ切れた感覚になり、新たな次のステージへの意気込みも高まることになりますが、それはあくまでも一時的な感情で完全にサッカーとの縁を断ち切ることはできません。


彼には自分の経験と見てきた様々な人のサッカー人生について、話せるだけの話をしました。サッカー人生の中で得た経験、引退後の気持ちの変化、サッカーに対する考え方と想い、働き方や働くチャンス、NEWJIを立ち上げたきっかけなど、自分と同じ後悔やあやまちを犯して欲しくはないことを願い、初めて会った彼に必死になってサッカーを続けてみたらどうかと説得しました。


彼と初めて会ってから数日後、彼からメールが届きました。


やっぱり、サッカーを引退して就職します。


サッカー界へ復帰すると決めた早期決断


電話すみませんでした。俺、会社を辞めてサッカー頑張りたいと思います。

彼は今、全国的に名のしれた金融系の大手企業で働いています。このまま勤め上げれば、早いうちに年収1000万は確実に超えるでしょう。


彼からサッカー界へ復帰する決意をしたメールをもらってから、すぐに食事に誘いましたが、どうやら今は新潟の営業所で働いているとのことで、東京に戻ってくるのはまだ先だと言うことでした。


大学を卒業して新卒のまま大手企業へ就職したので、今年の4月から社会人として働き、9月にはサッカー界への復帰を決断しました。


彼とはFacebookでも繋がっていて、タイムラインに流れてくるサッカーに関わる彼の投稿を見ている限りでは、仕事をしながらサッカーを趣味としてうまく転換できているのかなと思っていました。


ただ、それは紛れもなくサッカー界への想いを断ち切れぬまま、理想の世界と現実のギャップに向き合えず、己を美化しるだけだったのかもしれません。


そして、その己の正直な想い、サッカーに対する欲望を抑えきれぬまま、たった半年と言う短い期間で引退を撤回し、第二のサッカー人生を歩もうとしているのです。


引退を決断するのは簡単なことではありません。特に長くプレーをすればするほど、いつまでも選手として輝き続けたいと思うのが本音です。


また、プロサッカー選手であれば、身体が動かなくなって来た時点で引退を決意する選手が多い中、大学生なら22歳の若さで引退を決意しなければならないもどかしさがあります。


彼が下した決断は、幸いにも引退してからまだ6ヶ月しか経っていません。身体を本気で元に戻そうと思えば、短期間で元に戻せるでしょう。若さゆえにできること、これまで頑張ってきた身体的貯金があるからです。


この早期決断が彼のサッカー人生にとって、どのような結果をもたらしてくれるのでしょうか。


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サッカー人生にピリオドを打つ、すなわちサッカーを引退する前に、一度あなたの正直な気持ちと想いを素直に語ってみてはいかがでしょうか。

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