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サプライチェーンマネジメント(SCM)むずかしく考えすぎてない?

サプライチェーンマネジメントという言葉を聞いたことがあると思います。製造業の方であれば、聞いたことがなかれば、今すぐGoogleで検索してみてください。一般的な回答としては、サプライチェーンとは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセス全体のことを指し、直訳すれば「供給連鎖」となります。

なんのこっちゃ?と頭にはてなマークが浮かんできた人にも、もうすこし具体的に解説しましょう。要は「原材料・部品調達 → 生産 → 物流・流通 → 販売」という製造における一連のプロセス全体の連鎖のことを指しているのです。これはサプライチェーンに関わる人からすれば、「サプライヤー → メーカー → 物流事業者 → 卸売事業者 → 小売事業者 → エンドユーザー」という商流の流れのことと言い換えることもできるかもしれません。

その反面、情報やお金は、サプライチェーンとは逆方向に流れることになることも覚えておきましょう。

サプライチェーンマネジメントとは、こうしたモノの流れ、お金の流れを情報の流れとうまく結びつけ、サプライチェーン全体で情報を共有、連携し、全体の流れを最適化することを表しています。営業でいうところのマーケティングとよく似た動きの、購入する立場で見た全体像と言っても過言ではありません。

ただ、最適化と言っても、ある部分だけを最適化しても意味はありません。そして、全体の和が必ずしもサプライチェーン最適を意味するわけでもなく、構造全体のバランスを見た上で、連携の管理をすることが極めて重要となるのです。

つまり、サプライヤー、メーカー、物流、小売の関係性を断片的に1つ1つを最適化するわけではなく、物の流れ全体(サプライチェーン全体)を俯瞰した状態で統括し、最適化を図ることがサプライチェーンマネジメントとなります。

あー、むずかしい!と思いますよね。だって、具体的にしようと思っても具体的ではないので仕方ありません。マーケティングを説明しろと言われても、説明できますか?それと同じで、サプライチェーンを説明しろと言われても、全体の最適化というぐらいしかできない人がほとんどでしょう。

サプライチェーンマネジメントが注目される背景

その割に、近年、製造関連の多くの企業ではサプライチェーンマネジメント(SCM)の重要さが問われています。もちろんそうですよね。企業にとってマーケティング活動がどれほど大事かを語るのと同じで、調達購買する活動はマーケティングと同じぐらい大切な活動となっているのは間違い無いからです。

なので、今いろんな企業がこぞってサプライチェーンの構築・再構築を進めているのです。では、なぜサプライチェーンマネジメントがここまで注目されているのか、大きく分けて以下の3つを考えなければならいでしょう。

●企業のグローバル化

圧倒的な流れで企業のグローバル化が進んでいます。今、グローバル化が進んでいない日本の企業は、おそらくあと数年でどうしようもない状況に陥ることになるでしょう。

それは、製造業でマーケットを日本に絞っている企業も、調達購買を日本で完結している企業が対象となる可能性が高いでしょう。生産、調達、販売と、企業が生き残るため、成長するため、一貫した事業活動をめぐり、世界規模のネットワークで戦わなければならない時代が到達しているからです。

なぜか、競合があくびをしているうちにグローバル化を着々とすすめて、気づいた時には、とてつもない競争力を身につけていることになるからです。グローバルな生産・物流・販売プロセスの中では、各プロセスの情報を一元的に管理して全体の最適化を図らないと競合に後れを取ってしまうのです。

このような状況下において、サプライチェーン全体でモノ・カネ・情報の流れをグローバルに連携管理する必要性が高まっていることは製造業では避けて通れない事実となっています。

だから、今サプライチェーンマネジメントが注目される理由の一つと言えるでしょう。

●労働環境の変化

日本の人口がどれくらい減っているかを考えたらすぐわかることでしょう。今の今は今だからいいでしょう。ただ、それでも減っているのは事実です。増減を数年タームで見たことがある人や、日々取り上げられているニュースに敏感な人はいうまでもありませんが、ただ単純に人が減っているだけではなく、少子高齢化によって労働人口の減少が加速しているのです。

また、労働条件が変わってきているのも変化の一つでしょう。これまで普通に正社員として働けてきた環境も、企業側からすると負担でしかありません。外部へアウトソーシングした方が安くて手離れが良く、結果を早く求められるからです。

物流配達員(トラックドライバー)を例にとっても、圧倒的に不足しはじめていることがわかるでしょう。労働環境が少しずつ変化していくだけでも、各企業はより効率的でいいサービスを求め流れていく。当然のことではありますが、その変化を受け入れられない企業が非常に多い状況です。

サプライチェーンマネジメントは、物流も含めて構造されるので、もちろんそう言ったドライバーの労働条件の変化に対しても敏感にアンテナを張り巡らせる必要があります。

●ビジネスモデルの変化

まだまだリアルな店舗ビジネスは存在していますが、アマゾン、楽天市場などインターネットを利用した通信販売(EC)が加速度的に普及し、もはや販売と配送が一体化しているビジネスモデルが主流となってきています。

どこの店舗を見ても、今、ほとんどの店舗はECに対応しているでしょう。家具・家電に限らず、家・リフォーム・車などの大型商品やサービスも含めて、ECで購入できないモノはないぐらい幅広く広がっています。

UberEATSを筆頭に、フードデリバリーも充実してきています。もはや今、UberEATS非対応のレストランなどないのでは?と言えるぐらい普及しています。今のはちょっと大袈裟ですが、すでにエンドユーザーはインターネットを介して、店舗の料理を少し割高であっても、専門の配達員が配達するUberEATSで注文するのです。

もちろんそれは、店舗側にとっても大きな収入源となり効率化という意味でも活用せざるを得ない状況になってきているのです。ある店舗では、その日の売上の4割をUberEATSで稼いでいるのが事実です。

このように、ビジネスにおいて販売と配送が切っても切り離せない時代となっている以上、製造業に置き換えても、いずれ同じような流れ・動き・世の中になっていくでしょう。となると、サプライチェーンマネジメントによって、今からでも統合的な管理体制を構築することが求められてきているのです。

ということで、グローバルなサプライチェーン(最適化)を全てインターネット上で完結する、NEWJI SCMの構想を始めたいと思います。あれ?どっかのスマートシティみたいな構想に近くなってきましたね。

この記事の著者

info@newji.inc
NEWJI Inc.のCEOです。上場製造メーカーでコストダウンによる利益を1億7千万円を生み出し、IT×製造業の領域で独立。さらにコストダウンを加速すべく日々爆進中です。F.C.NEWJI代表兼任。